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超人ザオタル(43)瞑想への失望

2021.11.23 00:40

私がゆっくりと目を開けると、ふたりはまだ瞑想していた。

しばらくしてふたりも瞑想から覚めて目を開けた。

ふたりとも神妙な顔をしていた。

「今日の瞑想はどうだったかな」


私はその空気に何かの変化が起こっているのを感じた。

最初に口を開いたのはアルマティだった。

「実は、前のように瞑想が楽しくないのです、ザオタル。

いつも同じような体験の繰り返しで。


そこに私をはっと気づかせる何もなくなってしまいました。

このまま瞑想を続けていいのかさえ分からなくなって。

私は静けさよりも何かの体験が欲しいのです。

まえはこの静けさも体験でした。


はじめはそれも新鮮だったのです。

ただ何度か繰り返しているうちに色あせていくというか。

それに慣れてしまって、物足りなくなってきます。

静かなだけでいいのかと。


早く瞑想が終わることさえ望んでいます。

そんなことではいけないとは思っています。

でもそこに何もないのであれば、どうすればいいのか。

思考や夢が誘いに来れば、簡単に私はそれに惹かれてしまいます。


そうなることさえ何の抵抗もなくなりまっした。

どちらかというと、そんな静けさ以外のものに歓びを感じています。

もちろんそれでは瞑想する意味がないと分かっています。

私は道を失ってしまったのでしょうか」


アルマティは不安げで、罪悪感を持っているような顔だった。

タロマティが話が終わるのを待っていたかのように口を開いた。

「私もこの瞑想の静けさに飽きてきてしまいました、ザオタル。

そこでは何もすることがないのです。


私は何かすることで生きてきました。

この世界で生活することは何かをすることです。

何もしなければ、何も起こらず、そこで朽ち果てていくだけです。

それでは怠惰で無能力な恥知らずになってしまいます。


私はそうなることに我慢できません。

前のようにはっきりと道を歩くことの方がまだましでした。

そこには辛くても何かの体験があり、それさえ私を鼓舞する気づきになり得たのです。

静けさの中に落ちているだけでは、自分が停滞している気がします。


この瞑想が続くのであれば、私は見切りをつけなければなりません。

とても残念ですが」

タロマティは失望の色をありありと顔ににじませていた。

私は二人の話を聞いて、しばらく黙ったままでいた。