スクリプトを使わず凝ったMAPを作る方法
執筆者:-RyU-
MAP動画や、現在公開しているゲームでも、遠景MAPに見えて実は
エディタ上で全て組立てているMAPが、けっこうあります。
MAP動画の中の「水の都的なMAP」「幻想風MAP」がその代表で、
全てエディタ上で 組まれています。
全てではなくとも、ちょくちょくエディタ上で高低差などの立体的な組み方をしているMAPも
公開しているゲーム内に存在します。
簡単に言えば、スクリプトを使わなくても遠景MAP及びParallax MappingのようなMAPが
作れる方法をご紹介します。
また、素材の簡単な加工の仕方の参考にもなるかと。
■まずは、普通にMAPを組み立てる
いつものようにエディタ上でMAPを組みます。
MAP作成に慣れてる人用のポイント。
後で加工する箇所は、加工しやすいように組み立てておく。
屋根の形を変形させるのなら、屋根には何もおかない。
加工した素材を置く予定なら、そこにはなにもおかない等。
◆裏側を通れるように加工する
出来たMAPはスクリーンショットなりして、画像加工ソフトで開きます。
今回、加工する場所は赤枠内。
- 選択ツールなりで、裏側が通れる箇所を選択してコピー。
- コピーしたら、タイルセット画像を新たに開き空いてる場所にペースト。
◆屋根の変形
この建物の出入り口は、横付き。なので屋根も同じく横向きにする必要がある。
- 同じく屋根の部分を選択コピーし、タイルセットファイルにペースト。
- 変形で90度回転させる。
- 変形の遠近法で、マスに合わせて斜めにする。
- 建物の壁が今回横4マスなので、1マス分斜めにします。
- 斜めにした屋根の幅を1マス分縮めます。
- この屋根レイヤーを複製して2つにする。
- 複製した屋根を左右反転にして、複製元の屋根とくっつける。(ここではまだ結合しない)
- 右側の屋根を暗くする。「明るさ・コントラスト」「乗算」「黒50%のグラデ」など。
- 出来たら結合して完成。
◆タイルセットの設定
作成したタイルセットをツクールに取り込み、通行判定を設定します。
ここでは、基本は☆に設定。適当に×など設定してください。
◆加工したタイルを置く
2階建ての屋根。まずは通れる場所の部分は地面タイルなどで削っておきます。
Shiftキーを使って消していくと便利です。
※注意
赤枠の部分は、崖で隠れていましたが、家の壁が存在するので
壁を設置して通れないようにします。
※注意
斜め屋根を置くので、その分壁の高さを増やしておきます。
出来たらタイルを置いていく。
◆通行の再設定
テスト歩行してこうなることがあります。
こうなった時、崖裏から通れないように「プライオリティ:通常キャラと同じ」に設定した
空イベントを置いたり、×設定のタイルを置いたり、四方向設定で指定した方向が通れない
A5タイルを置いたりなどで対応します。
◆完成
◆応用
ここまでは、基本の方法です。
これらを応用し、先に紹介した動画のようなMAPを組むことが出来ます。
このMAPを参考にいくつか説明していきます。
■丸角地面
地面の部分はTileA1を丸く、壁の部分をTileB以降で円柱型に加工して置いています。
また、壁の上に草を這わせているのは、TileAの壁の上で、加工しくっつけたものではありません。
円柱にさせる方法は、
フォトショであれば「編集」→「変形」→「ワープ」→「アーチ」で作成しています。
■時計塔
この時計塔は、基本と全く同じです。組立てた後にタイル化しています。
これ以外にも
殆どの箇所でこの技術を用いて、通れるように置かれています。
■水管
水管の水は、TileAのものでその上から透過処理したタイルを置いています。
◆まとめ
スクリプトを使わずに凝ったMAPを作る方法でした。
もちろん、素材の力や加工技術も必要になってくると言えば、そうなりますが。
最初のRTPのみで組立てた基本講座のMAPも、十分にいい感じになっていると思います。
「裏側が通れる」「屋根の向きを変える」
それだけでも十分魅力的なMAPは作れます。
とくにそこまでこだわる事はないが、少しは見た目を向上させたいときは
スクリプトを入れずに、この方法を用いるといいかもしれません。
加工に慣れてしまえば、基本程度は大した時間はかかりません。
自分も洸ほど、MAPにこだわることはないので自分でMAPを組み立てるときは この程度です。
それでは-_-ノシ