ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第44話:超越的な意識のさとり(3)

至上主クリシュナは、

アルジュナに続けていいます。

「すべての存在は、

私が物質自然の中であらわす

性質である。

物質自然は、

徳性、激性、無知性の三性質から

現れる。

私はそれらに支配されるのではない。私がそれらを支配している。

このことを知りなさい。

物質自然の

3つの性質（徳性、激性、無知性）

によってつくられ

幻想のなかにあるすべての世界は、

これらの三性質を超越している

決してなくなることのない

私の存在を知らない。

この物質自然の3つの性質からなる

私の外側にあるエネルギーを

打ち負かすことはとてもむずかしい。

だが、

私にすべてをまかせて身をゆだねるものは、

かんたんにこの外的なエネルギーを

乗り越えられる。

欲に目がくらんでただしい判断ができないとても愚かな者、

人間として最低の者、

幻影によって知識が覆われている者、

悪魔的な心情を持って至上者を信じぬ者。

これらの 4 種の者たちは、

決して私に身をゆだねない。

アルジュナよ。

私を崇拝する

美しい生き方をする者は 、

4 種いる。

苦悩している者、

好奇心が強い者、

富を欲する者、

真の知識を求める者。

その中でも、

ほんとうの知識を持ち、

いつも私と結びついて、

ただ私だけに執着している者

こそ最高だ。

私はその者を深く愛し、

その者も私を心から愛している。 

これらの4 種の人たちは

皆、まことに偉大な魂たちである。

だが、ほんとうの知識を

持つ者は私自身のように愛しい。

彼らの思いはいつも私にあり、

私を最高の目的地と定め

身をゆだねているからだ。」

…続きはまた明日。

(今日は7章12-18節まででした)