小さな工事は逆に得意ではないこと
先日、リフォームコンパス東京表参道店にH様がお越しくださいました。
元々暮らしの診断シートからお問い合わせをいただいており、選定報告書もお送りしておりましたが、
その後すぐに奥様お一人でお越しいただくことになりました。
H様は中古の木造住宅をご購入されており、既に物件の契約も済まされていらっしゃいました。
中古物件の場合、ご購入とリフォームの計画とのタイミングに迷われる方もいらっしゃるのですが、
そこは問題がありませんでした。
また、ご計画の内容については、物件がまだ比較的新しいため、
ご希望としてはキッチンのレイアウト変更や床暖房など、限定的な内容でお考えでいらっしゃいました。
リフォームコンパスでは、大規模リフォームを専門に会社をご紹介させていただいているのですが、
「大規模リフォームとはなにか?」というご質問をいただくことがしばしばあります。
どうしても「リフォーム」という言葉でひとくくりにされてしまっているのですが、
実は間取りを変更するような全面的なリフォームと、内装や設備機器の一部を取り替えるリフォームとでは、
リフォーム会社に必要とされる技術力や管理能力にも大きく違いが出てきます。
間取り変更や耐震補強などをお考えのケースでは、
耐震診断の技術力はもちろんですが、今後のご家族の暮らしをしっかりと考えたプランニングや
ご家族事情を汲み取った収納計画など、経験に基づいた様々な提案が必要になるため
どこにでもできる、という訳ではないのです。
ところが逆に、大規模リフォームを専門にしている会社の場合、
そもそも部分リフォームに適した体勢をとっていないケースも多く、
例えば小回りがきかなかったり、打合せや工事準備に時間がかかるなど、
簡単な工事にも社内手続き等に時間がかかり、スピーディーな対応ができなかったり
その結果コスト的にも不必要な経費がかかってしまったり(会社全体で単価等が決められているため、必然的にそうなってしまうことがあります)、
部分的なリフォームには強みを発揮できないことが多くなります。
また、常日頃大型のリフォームばかりをやっている人に、
一部の水まわりの取り替えだけ、という相談をしても、
無意識に「小さな工事」と思われてしまい、満足感のある対応をしてもらえないことも中にはあるでしょう。
H様の工事の場合、工事ボリュームとしては、
決して大きい工事、という訳ではない印象がありました。
また一方で、キッチンまわりというのは、家の使い勝手を凝縮されたような要素があり、
動線や収納はもちろん、ご家族間のコミュニケーションまでイメージしながらのプランニングが求められることもあります。
そういう意味では、色々とご説明をさせていただいた後、
大規模リフォームの実績が豊富な会社の中で、部分的な工事にも対応のできる体制が整えられている会社を2社、
ご紹介させていただくことになりました。
H様はその後打合せを進められ、うち1社と無事にご契約されたとご報告をいただきました。
ぜひ新しいお家で、ご家族との素敵な暮らしをスタートしていただけたらと思います。
H様、ご来店ありがとうございました。