本の内容と目次の順番 - 集英社刊東山魁夷画集の場合
2017.05.23 01:16
最近購入した東山魁夷さんの画集では近作を最初に持ってきて、そこに至る遍歴への道をたどるような構成になっていた。私はさすがと感心した。
日本社会での履歴書に関してはどうだろう。一般には生年月日から始まり前職に至るものが多い。名刺はどうだ。ある画家の名刺の裏には過去の一番権威ある受賞から順に印刷されていた。
ここで考えたいのは、今どうかということではないだろうか。名刺交換などで「最近名刺を作っていないので昔のものですが」と堂々と出す人がいる。それにはかっての肩書がびっしりと書かれている。
ある画家はこう漏らしていた。「昔できたからと言って、今描けるかというとそうでもない。常に描いていないとダメです」正直な人だと思った。これはスケッチ旅行の最後の講評会での話だ。実際その場ではコメンテータのベテラン先生方よりも、新人の方が上手いと思える作品が多くあった。先生方は心中穏やかではなかったはずだ。
私はここしばらく、同級会、同窓会、同期会なるものに参加していない。会って昔話や現在の自慢話をすることにもはや興味がないからだ。今何を考えているか。今何をやっているか、描いているか。それが一番の関心事だが彼らに会っても聞く勇気もない。
東山魁夷さんの晩年の偉業 唐招提寺の水墨画
東山魁夷 KAII HIGASHIYAMA 1/2 京都 歳暮る 北山 他
東山魁夷 KAII HIGASHIYAMA 2/2 京都 歳暮る
東山魁夷(秋翳)
美の巨人たち 「東山魁夷 『道』
東山魁夷
東山さんの絵の世界
KIYOSHI ICHINOHE - Mystic Moon & Spring Wind
東山魁夷 現代日本画家全集第12巻