無何有の雪桜
先日Twitterに載せたこちらの動画、たくさん見ていただけて嬉しいです🥲
今僕の個人東方アレンジサークル【ハチワレハウス】の1stアルバムを絶賛製作中なんですが、このアルバムで石鹸屋の無何有の雪桜をカバーさせていただく予定になってるんです。
いい機会なので、この曲について少しお話を。
僕はこの曲の収録された【東方弾打團】と【石鹸屋のお歳暮2】にミキシングエンジニアとして参加させて頂きました。
当時僕がCubaseというDAWソフト(パソコンで音楽制作するソフト)を使ってとある作家さんの元で仕事をしていたところにヘルニアンからお誘いがあったのです。
【東方弾打團】はヘルニアン自宅近くの公民館に、ヘルが自腹で買い揃えたMTR(マイクを沢山繋いで録音できる機械)を持ち込んでセッティングし、ギターベースドラムをせーので一発録り。誰か間違えたらまた最初からです。
レコーディング前に当時のメンバー秀三、イノさん、ヘルニアンの3人で何度も何度も練習してアレンジを詰めていたのをよく覚えてます。
録音が終わったらヘルニアンの自宅でのミックス作業。DAWの操作や調整は僕がやりつつ、みんなでアイディアや知識を持ち出して経験も浅く分からないことだらけながらも良いもの作りたいって意識だけはやたら高かった気がします。
今ほど情報も手に入りにくかったので、音楽雑誌を買い漁りできそうなことはとりあえず試してみて、理想的なプロのCDと比べ続け、何度も聞き直してなんとか完成させました。
だからこのアルバムは僕にとっては、バンド生演奏アレンジでかっこいい作品作ろうぜっていう当時の石鹸屋の空気や緊張感がそのまま詰め込まれた、とても思い入れの強い作品なんです。
そして翌年末のコミケでリリースされた【石鹸屋のお歳暮2】。引き続きエンジニアとして参加させて頂いた中で、無何有の雪桜を厚志(当時はエース)のボーカルで再収録するという話に。
今作は各パートごとにバラバラにレコーディングしていく方式をとった為、僕は各パートのレコーディングには参加していなかったのですが、録音された各楽器の素材を合わせて聞いた時に「こりゃカッコいい…」と思ったの覚えてます。(確か東方妖々夢の時も思った)
更に各音のバランスを取って調整するほどにどんどんゾワっとするシーンが増えていくのがホント楽しかったですね。
サビで爆発するギターとドラム、voはもちろんそれを後押しするコーラスワーク、ノイジーで破壊的なギターソロに突然テンポアップする後半戦(これはこの曲が東方弾打團verよりも格段にカッコ良くなった理由の一つだと思う)、勢いを増すドラムやキメに最後の感情を爆発させるようなコーラスワークまで、東方アレンジでここまで自分たちの個性を発揮できたのは天才的だと思います。
今回カバーさせて頂くに当たって改めてお歳暮verを分析しましたが、なんというかどうやってもカッコ良くなってしまうのは曲がいい、アレンジがいいに尽きるんですよ。追加で何載せても美味しくなっちゃうのやってて楽しすぎる…
今回はAIきりたんの女性ボーカルバージョンってことで、キーも変えてピアノやストリングスも入れてみましたが、原曲とはちょっと違った世界観でよりエモ味増し増しを目指して作ってみましたので、完成楽しみにしてて下さいね🙏