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大肉球曼荼羅 第2章⑫ロドニアからの伝言3

2021.11.26 11:31

めっきり朝晩寒くなりましたね。


そうそう、10月に開催した岐阜県各務原市の、ギャラリーカフェ204さんでの個展「一粒万倍」ご来場下さった方々、作品をお迎え下さった方々に感謝致します。


お天気にも恵まれ、新たなご縁もあり、実りある展覧会となりました。画像は、その時の模様です。


今回は、作家活動初期から書いている神仏猫シリーズの最新作や、過去作品をズラリと展示させていただきました。そして猫沢さん作品も少し、、


(このブログ小説の中にも、神仏猫達はちょっとだけ登場しています)


それでは、物語の続きをお楽しみください。


《大肉球曼荼羅 第2章⑫ロドニアからの伝言③》


猫谷エンジニアは、赤と黒を基調とした怪しげなサイトに辿り着きました。


「これは…一体」

「ロドニアの公式裏サイトさ」


そう言うと、彼は謎のアイコンを示した後、引き返してしまいました。


「何故、先に進まないのですか?」

「ヤバイものがいる…猫沢が起きてきた後に見せるよ…それよりも、こっちを見せよう」


猫谷エンジニアは、レインボーロータスが画面いっぱいに広がる映像を見せると、中央に浮かんだアイコンをクリックしました。


「わぁ‼凄い!」

「猫沢には内緒だ♪」




あれから、何時間経ったでしょう…真っ白な天井を見上げ、ぼんやりする猫沢さん


「博士!お加減はいかがですか?」


Σ-41(よっちゃん)が駆け寄ると、猫沢さんはニコリと微笑み、ベッドから抜け出し深呼吸をひとつ…

先程、ロドニアが映っていたモニターには美しいレインボーロータスが映し出されていました。


「猫居博士達は?」

「隣のお部屋にいます。行きましょう」


猫沢さんは、ソッと扉を開けますと、3人が食事を食べ終える頃でした。


「あ!猫沢博士!!良かったー!一緒に食べましょ」

猫居博士が、笑顔で迎えます。


猫沢さんは、キョトンとしながらテーブルにちょこんと座ると、絶妙なタイミングで、給仕の猫達が昼食を運んできました。


「もう、こんな時間…」

「よく眠れましたか?」


ドクター猫白が、少々心配そうに問いかけます。


「はい、随分と楽になりました」


そう言うと、ペロリと山盛りサラダを平らげてしまいました。


「こんな事態に、やけに機嫌良いじゃないか?」


猫沢さんは、ニコニコする3人を怪訝な表情で見つめます。


「猫沢博士、今回の研究音源発表には最大限の力を注いで専念して下さい。準備に必要な環境は全て、こちらでご用意します」


「環境も??それはありがたい、もちろん、そのつもりだよ。それに今回は良いもの手に入れたんだ」


猫沢さんは、子猫のような表情で、ポンと肉球を叩き、一瞬、光の幾何学模様が現れたかと思うと、空(くう)を弾くように動かし、この世のものとは思えぬ美しい音色を放ちました。弦楽器にも管楽器にも聴こえる不思議な音色…


「な、なんですか、それは!?」


猫居博士とドクター猫白は、目を輝かせました。

猫谷エンジニアは、あ、あれはさっきの…と言うような表情で見つめています。


「いいでしょ、この楽器♪虚空庭園で貰ったんだ。ここの空間は良いね、淀みもなく澄み切っている」

「貰った?楽器ですって?」

「あぁテラビトにね」

「虚空庭園にテラビトがいたのですか?」

「ああ、珍しいよね、テラビトに似たヒューマノイド型の生命体かもしれないが…」


具沢山のスープを前に、目をキラキラさせる猫沢さん、猫居博士の研究所の料理猫達は、猫沢さんの好みを熟知していて大好物ばかり、時々、出前をして貰ってる位好きなのです。


「そう言えば、猫谷、面白いもん見つけたって言ってたけど、なんだい?」

「あとで見せてやるよ。彼等が、お前を攻撃する理由の1つが分かったよ」

「しかし、私には接点がない」

「あるよ」

「どういう事だ?」

「声と音だ」

「それだけか?」

「それだけじゃない」


そう言うと、猫谷エンジニアは、猫居博士に視線を渡した後、デザートに付いていたニャンベリーを頬張りました。

猫沢さんは、キョトンとしています。


「猫沢博士は、帰還パーティーの時にロドニアの歌を歌いましたよね」

「ちょっとだけね」

「その後、ご自分の歌を歌って、ロドニアの歌を消しました」

「消したよ、あいつの歌は気分が悪くなる…」


猫沢さんは、ぷぅと頬をふくらませ眉をひそめました。


「お気づきかもしれませんが、ロドニアの楽曲は一見、美しいメロディーで歌詞も良いと評判ですが、音の中に猫達を狂わせる波が仕込まれていました」

「だから気持ち悪いんだ」

「狂わせるのは、猫達だけではありません」


猫居博士に、真剣な表情が見えました。


「!?」


猫居博士は、あるデータを見せながら、イクサフィーゴ2代目シヴァのボディに現れた謎の大目玉は、現在もシヴァのエナジーを奪っていると…しかも、急成長し始めたのは、ロドニアが華々しくデビューした時期と重なると言うのです。


「今は、初代シヴァの力を借りエナジー維持しています。あなた方が帰還する、少し前、偶然にもあなたの音源を聴かせたところ、僅かながら目玉の収縮が見られました。あれからずっと聴かせているんですよ」

「猫沢、イクサフィーゴを甦らせる力を持った奴が現れたら、どうなると思う?」

「…不都合だな」


猫沢さんは、そう言うと、デザートのヨーグルリを頬張ります。


「ところで、これはロドニアの未発表曲だが、何を感じる?」

猫谷エンジニアは、再び謎のアイコンをクリックし、美しい映像と共に音楽が流れると、猫沢さんは青ざめ頭を抱えテーブルに顔を伏せてしました。


「頭が割れそうだ…止めてくれ…これは、強力なサブリナルミュージック、作ったのは誰だ?」

「クレジットには猫爪光明(ねこつめ こうみょう)と書いてある。私達には普通の音楽にしか聴こえないがね…猫沢、お前の耳は聴こえない音まで拾ってしまう…」


猫谷エンジニアは、少し心配そうに見つめます。


「猫爪…?知らない…しかし、この気持ち悪いメロディーは、どこかで聴いたことがある…。サブリナルミュージックは、猫達の潜在意識に入り込み巧みに誘導する技術の1つだ、この音楽を聴いた者は、何かの拍子に私に敵意を向けさせるような行動を取らせる可能性がある。その時、私は容赦なく「猫だまし」を、かけるから、そのつもりでいてくれ…しかし、この音の癖は…??」


猫沢さんは3人に警告すると、記憶を辿るも思い出せません。

ですが、確かにどこかで微かに聴いているのです。

猫谷エンジニアは音楽を止め、美しく重ねられたメロディーを流し、室内に充満したロドニアの波を打ち消しました。


「これは、私が作った音…?」

「そうです。これを毎日イクサフィーゴに聴かせているんですよ」


猫居博士は、気持ち良さそうに聴き入っています。

「猫沢、お前ならどうする?」


猫谷エンジニアの問いに、しばらく空を見つめる猫沢さん…


「私なら…」


ヨーグルリを食べ終えると、カタンと立ち上がり、部屋を出ていきました。


「猫沢博士、どこへ?」


猫沢さんは、イクサフィーゴを指差しました。


(つづく)


  (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】SF物語を展開中です。

そんな楽しい猫の星の世界観第6弾を2019年、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました。2020年と2021年は、同会場にて、木元慶子さんとの二人展を開催しました。来年も開催決定です。よろしくお願いいたします。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんと、茨城県の大洗only-shopさんにて購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)


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