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人はみなストーリーを綴ってる

AIと、父と。

2017.05.21 23:36

「ロボットだからって、無視しないで下さ〜〜い」


久し振りに、愛車の状態を見せに行ったディーラーさんのところにいたのは、ご存知・ロボットで人口知能(AI)を持つペッパーくん。



話しかけると、顔を傾けてくれる。

…傾け過ぎじゃない??


調子が悪いんです。

と、笑いながら、店員さんが教えてくれた。

そういえば、将棋の名人にAIが勝ったようだし、脳学の本を読めばAIは必ず出てくるし。

流行っているみたい。


昨日のテレビでも出ていたなぁ…。

製作者の、社会人としてはまだ若手に入るであろう彼が、 話していた。

開発スピードがとにかく早いAIの世界。

モタついているとスグに置いてけぼりを食らうらしい。


AIの将棋の世界大会があるそうだが、去年出場したマシンは、今年はほとんどが予選敗退。

唯一、2年連続で本戦に出れたのが彼のAIのみ。

そして、彼のAIも決勝で負けてしまう。

悔しそうにしていた開発者たち。その気持ちは、誰に向けてだったのだろうか…?


【父の背中】

話しは唐突に変わりますが、先日、父と話しをしました。

仕事を辞めるって決めた話し。

本当は、先に母に言って報告してあって、ね。

父は怒りん坊さんなので、まだ黙っていて、とお願いしてあったんだけれど。


こっそりと母が父に根回しをして、報告済みだったらしい。


なのに、私が言いだすまで、父は私に何も言わなかった。気になっていただろうし、話しを聞きたかったろうに。

私が口にするのを待っていてくれた。

ようやく、吐き出す様に話せたのは、夕食の料理が大分少なくなってから。



そこで、初めて、父がどんな気持ちで働いて来たのかを聞くことが出来ました。


全部全部、家族のため。



【父と向き合う】

父の話しを聞きながら、嗚咽が止まりませんでした。

父の、子育てに対しての話しを聞くのは初めてでした。

会社の経営者だった父。

常識の線の上で生きてきた父。



そんな父なので、自分の都合で、会社を辞めた、なんて

到底受け止められないことだったと思うんです。

怒鳴られると思っていました。

でも、実際は静かに話しを聞いてくれて、父の人生観の話しをしてくれました。

思えば、父の話しをきちんと聞いたのは、初めてでした。

小言が多い父。

私は避け気味で、あまり向き合っては来ませんでした。


頑張れ。


その言葉は無くても、私のことを心配してくれているのも、信頼してくれているのも、愛してくれているのにも気がつけたから。

だから、父は私が口にするまで退職の話しを切り出さなかったんです。


何もわかっていないのは、私1人でした。

父と向き合えていないと思っていたのは、私の壮大な勘違い 。

だって、父はもうずっと前から、私のことを考えてくれていた。

それはきっと、娘として産まれた瞬間から。


聞かなければ、口にしてもらわなければ分からなかった大バカ者の私。


父は誰よりも私の幸せを願ってくれていた。

私が気づいていなかっただけ。



【ロボットに父はいるのか】

将棋の世界大会に出場した、開発者の彼。

開発者は、見方を変えればロボット…AIの父に当たるかもしれない。


でも、対戦で負けた時の、悔しい思いは、きっと自分のもの。

決して、AIに向けたものではないと思う。

AIの幸せは考えていないだろうし、それで当然だ。



AIがどんどん進化して、

感情を持つ日が来るかもしれない。

幸せを、理解する日が来るかもしれない。

そうなった時、開発者たちは、父が私にしてくれたように、AIに愛情を注ぎ始めるのだろうか?


AIはそれを受け取ることができるようになっているのだろうか?




ディーラーの元から帰る時、もう一度ペッパーくんに声を掛けてみた。

やっぱり頭傾け過ぎ。

焦点あっていないから(笑)


ひたむきに声を掛けてくれるペッパーくん。

おしゃべりも上手だし、絵なら私より上手かも!!



いつか、もっと進化した彼に聞かれる日が来るかもしれない。



私とあなたは何処が違うの?と。


能力では敵わないと思う。

そんな時は、父を思い出そう。

能力はあなたが上だけれど、私には産まれた時から幸せを願ってくれた人がいること。

その思いに、私が感謝していること。

それが違いだよって。



忙しい時、人に辛いことをしてしまった時。

人に酷いことをされることもあるでしょう。

人生色々だけれど、そんな時こそ、立ち止まって考えよう。



ただ能力があるAIになっていないかどうか。

自分だけの世界になっていないだろか。

感謝したいのは、誰なのか。