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あかまつの丘 西本梅

下間農場

2021.11.27 05:20

就農23年目、苦労の黒枝豆
下間農場

下間 康広さん


 枝豆の収穫を終えた園部町南八田にある「下間農場(しもつまのうじょう)」。

毎年8月から10月にかけて、枝豆の収穫で忙しくなるこの農場では、10名程の人員を増やし、収穫、仕分け、梱包までを行います。

 現在、枝豆だけで約2.4haの畑を所有し、農業協同組合(JA)に卸すブランド品種や、個人で販売をする黒枝豆などを約7.5トン生産しています。

 今年の収穫は、8月が例年に比べ低温だったことが影響し、昨年の7割程にとどまりました。量は少なかったものの、品質はそのまま、おいしい枝豆ができました。


農家としての道

 下間農場の下間康広さんは今年、本格的に農業をはじめて23年目になります。

 高校卒業後、一度は会社員になるものの、4年目で退職。どんなに働いても毎月同じお給料である働き方に疑問を抱き、「仕事をした分だけの対価」を求めて、実家が農家だった事もあり、農業をはじめます。

 しかし、最初の10年は「めちゃめちゃ苦しかった」という下間さん。経験がない分だけ、収穫にはつながらず、何年も収入にならないまま、「ものすごい貧乏生活をした」のだとか。「安定して、給料が入る会社員はよかったな」と思うことが、実は、今でもあるそうです。

 今では、気候変動など困難は多いものの、積み重ねてきた経験と、従業員など応援してくださる方もいるおかげで、なんとか生業として、安定するようになったそうです。


黒豆=苦労豆

下間さんが就農して2年目、この地域の目玉になればと思い、黒枝豆の生産をはじめます。黒豆ならではの甘味と食べ応えが特徴で、昼間は暑く、夜は冷え込む地域の気候がおいしさをさらにギュッとまとめてくれます。

 黒豆は、6月の初め頃から種を撒きはじめます。黒豆は、昔「苦労豆」だとよく言われていた程、水量や暑さの管理が難しいのだとか。そのため、種撒きや発芽後の土寄せ、暑さ対策、水やりなどが非常に大変で、気が休まる暇がないそうです。


 そんな下間農場さんで苦労してつくられたこの黒枝豆は、10月半ばから、自宅作業場や園部町埴生にある「ふるさと丹波路直営所」などで販売されています。ぜひ一度、食べてみてください!