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久慈平岳遠望~海成段丘

2017.05.24 10:34

 北三陸久慈湾や久慈市大尻地区の高台から、晴れて雲の少ない日には洋野町の久慈平岳(標高706m)やその北東側の階上岳=種市岳(標高740m)が遠望できる。


 久慈平岳からは東方の洋野町種市の高い建物(種市病院など)や太平洋を行き交う船舶を確認できる、また東南方向は久慈湾や湾内に光る湾口防波堤(設置工事中)や三崎段丘(標高180m~200m位、約60万年前形成)、その南の普代村黒崎に連なる約80万年前の海成段丘水無面(黒崎付近で200m位、久慈西方で約280m)が確認できる。


 中生代白亜紀前期(約1億500万年~1億4,500万年前)の約1億1千万年~1億2千万年前の放射性年代を示し北上山地に広く分布する花崗岩体上に白亜紀前期の宮古層群や後期(約6,600万年~1億500万年前)の久慈層群、新生代古第三紀(約2,300万年~6,600万年前)の陸生層など白亜紀前期火山活動以後の堆積地層が北東および東南方向にやや傾斜する特徴がある。


 時を経過して約80万年前頃から北上山地北部ではおおよそ7~8回にわたる隆起により種市面、有家面、麦生面、侍浜面、三崎面、広野面、水無面などの海成段丘が形成されてきている。


 話が、やや硬くなったが久慈市夏井町の広野面(標高200m位)から久慈湾が垣間見え、「道の駅おおの」の大野海成段丘上からはパークゴルフ場のはるか北に鎮座する久慈平岳が鮮やかに望める。


 昔の人たちは、山や丘、峠、段丘上などから目印となる方向の地形や建物、海・河川・湖沼等確認して進むべき方向を定めたり、のろし火を焚いて意思伝達するのに、こうした地形位置を活用したと言う。

☝上は久慈平岳(706m)からの久慈湾、久慈港と湾口防波堤(設置工事中)が見えます。

 なだらかな大野海成段丘、久慈湾の向こうに三崎段丘も確認できます。

 久慈湾赤浜から見える久慈平岳(中央部分706m)、右手は種市岳=階上岳(臥牛山740m)

久慈市夏井町の段丘から見える久慈湾湾口防波堤

 洋野町大野帯島付近

 大野パークゴルフ場~中央に久慈平岳、右手小高い丘陵にある灯台のような白い建物は「おおの天文台」