お仕事履歴:字幕の仕事
★上映中!
『ビヨンド・ユートピア 脱北』2024年1月12日~全国順次公開!
北朝鮮と脱北者のリアルを、脱北者のインタビューと脱北支援者の活動を中心に描くドキュメンタリー。「安全な国」を目指す脱北家族を追う映像は手に汗を握ります。よくここまで撮れたという驚きと、北朝鮮の状況に背筋が寒くなる作品。英語スクリプトから翻訳し、北朝鮮の事情に詳しい方に監修をしていただきました。(訳しているうちに怖くなり、翻訳者クレジットを外してもらいました…。わがままを聞いていただいた配給会社に感謝いたします!)
★代表作
【劇場公開作品】
セドリック・クラピッシュ監督が描くダンス映画。パリ・オペラ座のプルミエール・ダンスーズ、マリオン・バルボーがケガでバレエを諦めて自分と向き合うエリーズを熱演。コンテンポラリーダンスの振付師ホフェッシュ・シェクターが本人役で登場し、音楽も担当。すべてのダンス好きとクラピッシュ好きに、ダンス好き翻訳者(私)が自信を持ってお薦めします!
希望を胸に渡仏したセネガル人の女性は、なぜ生後間もない娘を殺したのか? 本人も「分からない」という真相を、裁判官や弁護士たちの問いかけで紐解いていく。じわじわと心に響く、実際の事件に基づく法廷劇。ヴェネチア映画祭銀獅子賞(審査員大賞)受賞。
名作『タクシードライバー』のコンビ、ポール・シュナイダー脚本/監督&マーティン・スコセッシ製作総指揮の話題作。軍刑務所に服役後、ギャンブラーとして各地を転々とするウィリアム・テル(オスカー・アイザック)の謎めいた過去と贖罪を描くハードボイルド。
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』のショーン・ベイカー監督最新作、A24北米配給。落ちぶれた元ポルノスター♂が再起をかけて騒ぎを起こすサクセス(?)ストーリー!
ヒュー・ジャックマン主演、『ファーザー』のフロリアン・ゼレール監督最新作。再婚して幸せに暮らしていたピーターの元に、前妻と暮らしていた17歳の息子が一緒に暮らしたいと訴える。父親と息子の関係を描くヒューマンドラマ。ピーターの父親役アンソニー・ホプキンスのすごみも必見。
『ビリー・ホリデイ物語 Lady Day at Emerson's Grill and Bar』(松竹ブロードウェイシネマ)
1959年、伝説の歌手ビリー・ホリデイが死の4か月前に、フィラデルフィアのジャズクラブで歌う・・・。そんな設定でトニー賞6度受賞のオードラ・マクドナルドが演じた舞台を映像化。歌の合間に昔を懐かしんで語るビリー。しだいに危うさを増す語りと力強い歌声に引き込まれます。
19世紀末~20世紀初頭に猫を擬人化したイラストで人気を博したルイス・ウェインを、ベネディクト・カンバーバッチが熱演。統合失調症を患った彼を大きな愛で包む妻をクレア・フォイが演じます。ルイスの数奇な運命を、ユーモラスな猫のイラストと美しい映像で描くヒューマンドラマ。大好きな作品です!
*トルコのイスタンブールの路上で暮らす犬を追ったドキュメンタリー。2000年から犬の殺処分を禁止しているトルコで、犬と人が共存する姿が新鮮です。淡々とした流れの中で、移民などトルコが抱える問題が浮き彫りになり、余韻の残る作品です。犬の表情がすごくいい!
東京国際映画祭2022『クロンダイク』2022年10月27日、31日、11月2日
ウクライナのドネツク地方で起きた2014年のマレーシア航空機撃墜事件と絡めた物語。親ロシア派が占領する村に住む夫婦の緊迫した生活を、臨月の妻の目線で追います。サンダンス映画祭監督賞受賞。ウクライナ/トルコ合作。
キノフェス2022上映作品『ロスト・プリンス』『マイ・ドッグ・ステューピッド』
どちらも超絶お薦めのフランス映画。キノフィルムズが主催する映画祭で1週間ずつの限定上映です! 立川、横浜、天神(博多)と場所が限られますが、お近くの方はぜひ♪
『ロスト・プリンス』
日本でも人気のオマール・シー(『最強のふたり』『ルパン』)が娘に自作の物語を聞かせるシングルファザーを演じるファンタジックな作品。思春期の娘との距離感に悩む姿がいとおしい♡
『マイ・ドッグ・ステューピッド』
スランプを家族のせいにする中年作家が、おバカな犬を拾ったことから家族と向き合う物語。リアル夫婦のイヴァン・アタルとシャルロット・ゲンズブールの会話が、子供の巣立ちを迎える世代に刺さります! 特にアラフィフ~に観てほしい♡
『プレゼント・ラフター』(松竹ブロードウェイシネマ)
*ブロードウェイやウエスト・エンドの舞台をそのまま映像で届けるシリーズ。1900年代のロンドンを舞台に、中年の危機にある俳優ギャリーと元妻たちが繰り広げるシチュエーション・コメディ。当時のポップ・アイコンでもあったノエル・カワードの戯曲を、マイケル・クライン主演で実現。コビー・スマルダーも登場。クスッと笑える台詞が多く、日本では三谷幸喜の世界観に近いかも。
『キンキーブーツ』(松竹ブロードウェイシネマシリーズ版)
*ロンドンで上演された舞台をそのまま映像にした作品。実話を元にした同名映画をミュージカルの舞台にしたものです。シンディ・ローパーの音楽がハッピーで切なくて、それを伝える訳詞を心がけました。客席の笑い声も入るので、ジョークの訳や字幕を出すタイミングにも悩んだ作品です。見終わったあと元気になれるので、ローラの愛に包まれてください♡
●こちらもお薦め→同シリーズ『プレゼント・ラフター』『シラノ・ド・ベルジュラック』『ロミオとジュリエット』、ドラマ『POSE』も!
*映画好きが注目するスタジオA24制作で俳優ジョナ・ヒルのデビュー作。タイトルどおり90年代カリフォルニアのヒリヒリした空気感が刺さります。当時のやんちゃな10代男子の言葉を心がけつつ、気持ちは母親目線でハラハラしながら訳しました。苦労したのはFuckshit! 渋谷の映画館にはスケボー持って見に来る男子もいたとか。音楽も最高で、長男も大好きな作品です。
●こちらもお薦め→『アニマル・キングダム』
*時代の流れに翻弄されるパリの出版業界を舞台に描くオトナの恋愛事情。しゃべりっぱなしで固有名詞も多いので字数制限内に収めるのに苦労しました! でも主人公たちが同年代ということもあり、共感したりつっこんだりしながら訳しました。ジュリエット・ビノシュの美しさに驚愕します♡
●こちらもお薦め→『田園の守り人』『12か月の未来図』『世界にひとつの金メダル』『イーダ』
*1970年代、テニスの女王と呼ばれたビリー・J・キングが、55歳の元世界王者ボビー・リッグスに、男女平等のために対決した世紀の一戦を描きます。キング役はエマ・ストーン! テニスの試合のシーンが多いので、実際の試合の中継を見て言葉を学んだり、テニス好きの友人に聞いたりして字幕の参考にしました。スポーツ、恋愛、男女差別、LGBTQを見事にエンタメにまとめ、スカッとしてキュンとするお勧めの作品です。
●こちらもお薦め→『ペトルーニャに祝福を』『たちあがる女』『海に向かうローラ』『さよなら、ぼくのモンスター』『ハートストーン』
*巨匠ヴィム・ベンダースがサルガドの長男の協力を得て完成した、写真家サルガドのドキュメンタリー。社会の闇を撮り続けて心を病んだサルガドが、故郷ブラジルの自然に癒やされていく姿を追います。英語、ポルトガル語、フランス語が混ざり、ドキュメンタリーなので情報の確認や裏取りが大変でしたが、作品に入り込んでサルガドの分厚い写真集を買ってしまいました。(写真集もすごくいいです!)
●こちらもお薦め→『娘は戦場で生まれた』『ルック・オブ・サイレンス』『ロマン・ポランスキー 初めての告白』『異端の鳥』『フェンス』『ロマン・ポランスキー 初めての告白』
*『ベルヴィル・ランデヴー』や『イリュージョニスト』など大人のアニメを描くシルヴァン・ショメ監督の初の実写長編。ファンタジーと音楽にほろ苦さが混ざった作品で、その雰囲気を生かす字幕を心がけました。個人的に大好きな作品です♡
●こちらもお薦め→『きつねと私の12ヵ月』
『ムカデ人間』三部作
*文字どおりの作品です。閲覧注意なのでリンクは貼りません! 1作目は笑えて好きですが、どんどんエスカレートします。詳しくは「お話する仕事」のインタビューをどうぞ!
●こちらもお薦め→『ブルーリベンジ』『肉』
★まだまだ、お薦めあります!
『オレの獲物はビンラディン』『ハイ・ライズ』『ぼくたちのムッシュ・ラザール』『ディスコ』『蛇男』などなど♪
【主なドラマ作品】
『ビリオンズ』
NYを舞台にヘッジファンドの異端児でビリオネア(億万長者)と、彼の逮捕に執念を燃やすNY検事局長の対立を描くドラマ。最先端の金融セオリーや用語に、法律用語まで絡んだ群像劇で翻訳者泣かせですが、金融翻訳の専門家が監修(神!)につき、吹替翻訳チーム、担当者と協力して乗り切っています。金融や実業界、スポーツ界の大物やスターシェフが実名で登場したり、通にはたまらないシリーズです。
『POSE』
こちらも舞台はNY。1980年代終わりから1990年代のラテン系、アフリカ系のゲイカルチャーの話です。マドンナやMCハマーなど当時の音楽がガンガンかかり、サントラが最高! 『Glee / グリー』の製作者らしく、派手に騒ぐ主人公たちの光と闇を音楽に乗せて描きます。ビリー・ポーターがLGBTQとしてエミー賞を初受賞した、私も大好きなシリーズ♡
『貴公子探偵ニコライ』
『マスケティアーズ/三銃士』
『リターンド』
『マンハッタンに恋をして~キャリーの日記』
『荒野のピンカートン探偵社』
『私と彼とマンハッタン』
『王立警察ニコラ・ル・フロック』
他多数。