「宇田川源流」 今年最後の流行「オミクロン株」のマイナス経済効果と中国
「宇田川源流」 今年最後の流行「オミクロン株」のマイナス経済効果と中国
2019年の冬ごろに中国の武漢から発症したコロナウイルスは、世界に蔓延し、そして世界全体で猛威を振るった。2020年には変異型が発生し、当初南アフリカ型・イギリス型などといっていたが、当初中国初のウイルスに関して地名をつけなかったということから、これらの変異型だけ地名を付けることは適当ではないということになり、その後、WHOが主導してギリシア数字を当てることになった。今回は、13番目の「ニュー」と14番目の「クサイ」が飛ばされ、15番目のオミクロンが使われた。まあ、その時に習近平に忖度したなど様々なことが言われているが、そのような話は面倒なのでやめておこう。
今回飛ばされて15番目ということは、実質変異株が13番目ということになる。本株と含めて14種類のコロナウイルスがあるということになるのである。さて、約2年で14の変異株を作ったということは、ある意味で「今まであまり長期間、空間になかった」ということになる。つまり「原始株に近い状態であった」ということになり、単純に言えば、中国武漢にあった時点で「出来立て」または「地下などに眠っていて太古から出てきた」ウイルスであったということが言える。当然に「中国が作ったのではないか」または「中国がどこからか掘り出したのではないか」など、様々な想像を行うことができるが、いずれも確証となるものがないことが間違いがない。
さて、これまで「ワクチンがない状態の時」は、人の交流を避け、人を接触させないということが最も大きな予防方法であった。そのことは、何度も書いているが「同時間帯に同一場所において多数の人物が存在する」ということを否定する内容になったのであるから、当然に、学校や工場、会社などがすべて否定されたばかりではなく、バスや電車などの「不特定多数が一緒にいる」ということ、またはホテルや飲食店などが全て否定されたということになる。
これをワクチンを討つことによって「重症化しない」ということから、ある程度の感染防止をしていれば何とかなるということで経済を復興している。ちなみに「ワクチンを打てば感染しない」というようなことで、アメリカやヨーロッパではマスクを外したり、手を洗わなかったりというようなことになってしまう。しかし、そのことでまた感染が増えてきているという状態にある。
その中でのオミクロン株である。
ワクチン有効性低下を懸念=新変異株で世界同時株安―新型コロナ
【ニューヨーク時事】26日の金融市場は、新型コロナウイルス感染拡大への不安に再び覆われ、世界同時株安の様相となった。南アフリカなどで見つかった新たな変異株(オミクロン株)は感染力が強く、ワクチンの有効性が弱まる可能性が指摘されている。ワクチン普及を基本とする「各国の対策の根底が崩れる可能性がある」(米アナリスト)との声も出ている。
米国では、26日のダウ工業株30種平均が一時、前営業日終値比1000ドル超急落。終値でも今年最大の下げ幅(905.04ドル安)を記録した。欧州主要国の株価も4%前後下落した。投資資金は、債券や金など相対的に安全とされる資産へと向かった。
新変異株は、ベルギーや香港などでも確認されており、「急速に広がっている」(米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長)と警戒感は強い。米ファイザーなどの製薬各社は、既存のワクチンの有効性確認を急いでいるが、データ収集に数週間かかる見通しだ。
各国は、アフリカ南部への渡航を制限し、水際対策も強化した。市場では、ワクチンの効果をめぐる不確実性の高まりや、人やモノの動きが再び滞る事態へ懸念が強まっている。
欧州での新型コロナ拡大も懸念材料だ。ドイツでは感染者数が急増。オーストリアは22日からロックダウン(都市封鎖)を再開した。英調査会社オックスフォード・エコノミクスは「新型コロナの状況悪化が、景気回復の足を引っ張る」と指摘し、欧州の経済成長率見通しを下方修正する方針だ。
米国では、年末のホリデーシーズンが始まった。旅行需要が大きく回復。個人消費は、新型コロナ拡大前の水準に近づくとの予想も多い。ただ、新変異株が広がり、米経済の7割を占める個人消費が悪影響を受ければ、世界経済の回復をけん引する米景気も失速しかねない。 【時事通信社】
2021年11月27日 14時46分 時事通信
https://news.nifty.com/article/economy/economyall/12145-1352702/
欧州株も軒並み急落=コロナ変異株を懸念
【ロンドン時事】26日の欧州株式市場は、主要国の株価指数が軒並み大幅安となった。感染力が強く、ワクチンも効きにくいとされる新型コロナウイルスの変異株が南アフリカなどで見つかり、投資家がリスク回避姿勢を強め、株価の連鎖安につながった。英国市場では、英FT100種平均株価指数(FTSE100)が前日比3.6%安で引けた。
他の主要国の株価指数も軒並み急落。ドイツは4.2%安、フランスは4.8%安、イタリアも4.6%安となった。 【時事通信社】
2021年11月27日 06時42分 時事通信
https://news.nifty.com/article/economy/economyall/12145-1351740/
今回のオミクロン株の出現により、世界同時株安が起きている。このような時は「現金化」かあるいは「仮想通貨」が値上がりすることになる。まあ、年末でありクリスマス休暇前であることを考えれば、現金化する方が多いかもしれない。
要するに、上記にも書いたように「同時間帯に同一場所において多数の人物が存在する」ということを否定するということになり、そのことは経済に大きな問題になっているということになるのである。そのうえ、現在の半導体不足などが見えているように、欧米や先進国だけがワクチンによって経済活動が復帰しても、グローバルサプライチェーンが全く動かないということが明らかになる。日本などは、感染者も死亡者も少ないのにかかわらず、半導体不足から自動車も、コンピューターもゲーム機も基本的には出回らない状態になってしまっており、意外な所では給湯器などもない。そのうえ、そのように生産調整が続くことから、原油なども生産調整が行われ、そのことによって食品なども輸送コストや船などの狩猟コストがかかることで、値上がりが大きくなってきているということになるのである。
つまり「原材料」「サプライチェーンによる部品」がないことによって、当然のごとく経済活動はうまく回らない。もちろんこれが恒久的な者であれば話は別だが、コロナウイルス禍が収まるまでということになっていることが大きな問題であり、またそこに国別の差があるということになるのである。
そのような見通しから全世界的に株価が下がっている。日本もニューヨークも、またヨーロッパも下がっているということになる。これは2年間で「テレワークなどに移行できていない」ということを意味していると同時に、「どの国もグローバルサプライチェーンを中心にした内容をしっかりと考えた企業活動ができていない」ということになり、各先進国企業の事業計画、もっと言えば「アフターコロナ(またはウィズコロナ)における事業計画ができていない」ということを意味しているのである。
もちろん、現時点において、ウィズコロナのビジネスモデルをしっかりと確立しているところはない。そのことをどのように考えるのかということができていない限りに御家、この株価の変動は同じになってしまう。逆に「製造ということに関して、鎖国的な国内主義」を行えばよいのかもしれないが、現在はそのような時代ではない。
さて、日本はこのような時事「伝統工芸を復活させる」ということではどうであろうか。江戸時代まで鎖国していた経験から、江戸時代までの産物は基本的には、大量生産ができない者の、日本国内の原資で物事ができるということになる。もちろん、大きな産業にならないかもしれないが、実はそのような分散型の製造工業が、最も重要なのかもしれない。もちろん絵空事に近いかもしれないが、グローバルサプライをいかに克服するのかということを考えなければ話にならないのである。