青春ポップス
テレビで何度か、ヤマハ音楽教室の青春ポップスのCMを見かけた。
生徒と思しき人たちがずらーっと並んで立ち、懐かしのポップスをハモりつつ歌ったり、ゆっくり踊ったりしていた。何これ、すんごい楽しそう。
月2回で3500円という価格設定もいいよね。結構人気が出るんじゃないだろうか。
こういうの、やってみたいなー、と思わなくもないが、よくよく考えてみれば、私は合唱もとくに好きではないし、ダンスも苦手なのであった。
たぶん、私がやりたいのは歌うことでも踊ることでもなく、「仲間たちと楽しく活動したり、練習したり、お茶したり」といったことなのだろう。
思えば、フルートを習っていた19才ごろが、私の音楽活動の黄金期だった。
曲なんて今以上にろくに弾けなかったし、目も当てられないくらいの下手くそだったが、フルート教室やインターネットで知り合ったひとたちとアンサンブルしたり、出かけたり、お喋りに興じつつお茶を飲むのは楽しかった。
若い頃のの思い出だから、多少は美化されているだろうけれど、またあんな時間を持てたらいいな、と思っている。
夫に、「将来、ヴァイオリンがもうちょっと弾けるようになって、レッスンを受けなくなったころに、一緒にシルバーアンサンブルに入りたい」といったら、苦笑いされてしまった。しかし、私は(半分)本気だ。
ちなみに、オーケストラは、名曲という名の難曲が多い上、プルトもあるから、私の人生設計には組み込まれていない。
青春ポップスにも触発されたが、「G線上のあなたと私(いくえみ綾・著)」も、読んでいて羨ましくなった。
とくに3巻では、みんなで発表会に臨んだり、レッスン前後にカラオケルームで練習したり、自分たちの身内を集めてコンサートを開いたり(コンサートは私はやりたくないが)、メンバーで飲み会を開いたりと、「そうそう、これよ! こういうことがしたいのよ!」と膝を打ちたくなるシチュエーションがてんこ盛りで、何度も読み返した。
まあ、実際、自分がそういう機会を得たとしても、面倒くささの方が先に立ちそうではある。