ヴィーニョ・ヴェルデ ヤングPjと江戸前鮓の会を開催しました
先週4月12日に当店にて、
「ヴィーニョ・ヴェルデ ヤングPjと江戸前鮓の会」
(Vihno Verde Young Projects with Edomae-Sushi in GINZA SOSEKI)
を開催しました。
当店においてもワイン会で登場して頂いている
別府岳則さん(カーヴ・ド・リラックス)のコーディネートで、
ポルトガルワインの一大生産地であるヴィーニョ・ヴェルデより
3名の若き生産者をお招きしてワイン会を行いました。
別府さんは私と同じオーストリアワイン大使(ゴールド賞)
ですが、もともとはポルトガルワインがお詳しく、2月も
ポルトガルに行かれて生産者を廻られたり、また、各国から
招待されたプロと共にテイスティングを行うなど、精力的に
活動をされています。
また、当店でも3月の土曜ランチワイン会でもヴィーニョ・
ヴェルデをテーマに当店の料理との相性をご紹介頂きました。
http://ginzasoseki.blog122.fc2.com/blog-entry-921.html
今回は別府さんのナビゲートのもと、ヴィーニョ・ヴェルデの
新しい姿を伝える若手生産者のプロジェクト
「ヴィーニョ・ヴェルデ・ヤング・プロジェクト
(Vihno Verde Young Projects:VVYP)*)」
より3名の生産者が、今のヴィーニョ・ヴェルデの姿を解説
されました。
写真左より、
- João Camizão Rocha (Sem Igual)
- 別府岳則さん
- Joana Santiago (Quinta de Santiago)
- 当店の岡田
- Miguel Queimado (Vale dos Ares)
それぞれが生産者が持っているワインがご自身のワイン、
そして別府さんが持っているのが、VVYPで来日できなかった
Casas Novasのワイン、そして、岡田がもっているのが、
4生産者のぶどうを持ち寄って作ったVVYP特別のマグナムワインです。
当日は、これらのワインと共に、下記のお料理をご提供
させて頂きました。
・前菜
茹で空豆
筍の木の芽和え
・刺身
青柳
細魚
本鮪中トロ
・炊合せ
帆立の春キャベツ巻
・揚物
あいなめの揚げ出し
・焼物
鰆の西京焼
・江戸前握り鮓
鰯(生姜醤油)
白烏賊(塩と酢橘)
〆鯵(白板昆布とともに)
甘海老(塩と柚子皮)
本鮪赤身づけ
穴子(煮つめ)
玉子焼
・椀物
赤出汁
今回のいずれのワインも強いミネラル感、そして、
繊細な複雑味である塩味と苦味とうま味、さらに
高い酸という要素がバランスよくいずれのワインにも
ありました。一方、各生産者にしかない要素もあり、
テロワールが非常によく表現されている素晴らしい
造りだと感じました。
それまで思っていたヴィーニョ・ヴェルデのイメージは、
微発泡で低アルコール、少し甘くてゴクゴク飲める
というスタイルでしたが、それだけではなく、長い歴史
と品種と気候の多様性があり、テロワールを表現した
このような高品質な白ワインも多数あるということを
今回は感じました。
3名からお話を伺うと、共通して聞かれたのは、
自分たちのワインはガストロノミック・ワインである
という言葉でした。まさに今回も江戸前鮓、会席料理
との相性も抜群で、刺身から煮物、焼物、江戸前鮓
までと、生から出汁や醤油で料理したものまで幅広く
料理に寄り添い、うま味を引立てて味わいを広げる
ワインであるとのお声が参加頂いたお客様からも
聞かれました。
私が扱っているオーストリアワインもガストロノミック
なワインで、今回のヴィーニョ・ヴェルデの目指す方向性
や味わいと非常に親近感を感じ、和食との相性もとても
素晴らしいワインで、今後も機会あるごとにご提供できれば
と思っております。
今回の当店でのワイン会を通じて、生産者の3名も会席料理
や江戸前鮓と自分のワインの相性がとても良いことを感じ
られたそうで、これから日本市場に出していきたいと仰って
いました。
今回お出ししたワインは残念ながらいずれもまだ日本に
輸入されておらず、今回も日本での展示会へ出展して、
インポーターを探すことを兼ねての来日でした。ただ、
このような機会を通じて、日本への輸入につながると
非常にうれしく思っております。
今後もオーストリアをはじめ、各国の生産者とこのような
イベントを続けて行って参りたいと思います。
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*)ヴィーニョ・ヴェルデ・ヤング・プロジェクト
(Vihno Verde Young Projects:VVYP)
ヴィーニョ・ヴェルデにおける自らのルーツを辿り、
祖先が昔造っていたようなヴィーニョ・ヴェルデにインスパイア
を受けながら自分自身のワインを造る生産者の集まりです。
ヴィーニョ・ヴェルデのそれぞれのサブ・リージョンから、
テロワールに根ざしたワインを造り、2015年から4社で共に
プロモーションを行っています。
・Quinta de Santiago
(Sub-region : Moncao e Melgaco、Main Variety : Alvarinho)
ポルトガルで最もAlvarinhoの適地として知られる
Moncao e Melgacoにおいて、1899年から土地を所有していたのが
Santiago家です。2009年に、伝統と革新に則った高品質なものを
少量生産するワイナリーとして誕生しました。
2017年のポルトガル最大のコンペティション
"TOP10 Vinhos Portugueses"において白ワイン部門で2位、
ヴィーニョ・ヴェルデではトップの評価を獲得しています。
・Sem Igual
(Sub-region : Amarante/Sousa、Main Variety : Arinto, Azal)
5世代に渡ってワインを造ってきた一家ですが、
その遥か昔から畑が存在した記録が、隣接するベネディクト派の
修道士によって建てられた教会に残されています。まだ注目される
ことの非常に少ないAmaranteやSousaから、注目に値するワインを
一種類だけ、僅かに造っています。
・Casas Novas
(Sub-region : Baiao、Main Variety : Avesso ,Azal)
少し行くとポートワインで有名なPorto/Douroという、ヴィーニョ・
ヴェルデで最も暖かい産地がBaiaoです。この地で2004年に
Casas Novasのプロジェクトは始まりました。この地で最も有名な
品種であるAvessoを使った、しっかりとしたストラクチャーのある
味わいが特徴です。
・Vale dos Ares
(Sub-region : Moncao e Melgaco、Main Variety : Alvarinho)
1683年からQuinta do Matoはワインを造り続けてきた歴史のある
ぶどう畑です。Moncaoの中でも特に標高の高い場所に位置する
この歴史ある畑で、Vale dos Aresはワインを造っています。
Alvarinhoに特化し、高品質なワインを少量生産しています。
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