江戸時代の製塩業と木材
2017.06.04 01:33
江戸時代の製塩業で使用するエネルギー
は全て薪や炭といった木材でした。
塩水を煮て塩にする釜は1年間に約7万6千
把の薪を使用したといいます。1町(1ha)の
マツ林を全伐すると、約1万把の薪が採れる
計算ですが、これでは再生産できないので、
10分の1以下の伐採量にとどめないといけ
ないそうです。すると、少なくとも76町の
マツ林がないと、1つの製塩釜が維持でき
ないことになるそうです。
江戸時代、特に瀬戸内海地方に製塩釜が
集中していたので、大量の薪が消費されて、
それが中国四国地方に、ハゲ山を広げた
そうです。
江戸時代後期になると、薪不足は深刻化
して、瀬戸内海の製塩地では、生産が
滞るようになったそうです。
そこで、1800年前後より九州筑豊地方の
石炭を導入されました。すでに『燃える石』
は採用されていたようです。19世紀初頭
には、日本でも『エネルギー革命』は
始まっていたようです。