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「働き方改革」と同時に「働き方意識改革」も必要なんじゃないか。

2021.12.02 15:00

この半年近く、大学生に法人業務の仕事をしてもらってきて感じたことがあります。それは、「お金」に対する価値観の違いです。

大学生に投資する額は固定なので、ある月がめちゃくちゃ忙しかったとしても、逆にめちゃくちゃ暇だったとしても、毎月受け取る額は同じです。

一方で、大学生はそれに対する戸惑いを強く感じているようです(最初にもう少しきちんと説明するべきだった点は反省しています…)。

そこにはお金が「労働に対する対価として発生するもの」ということが前提にあるようなので、当たり前といえば当たり前なのですが、そこに焦点を当ててみたいと思います。


ここから先の話、間違えてほしくないのは、お金が「労働に対する対価として発生するもの」ということを否定したいわけではなく、それは非常に大事な点です。

感じている違和感は、「労働やそれによって発生した対価」を「WHAT(何)」では捉えている一方、「WHY(なぜ)」で捉えていないことです。つまり、「この対価は何によって発生したか」は考えているものの、「なぜ発生したか」はきちんと説明できていないんじゃないかということです。


この活動を10年以上していると、お金は「労働に対する対価として発生するもの」ではなく、「活動の価値に対する対価として発生するもの」として受け止めています。

「活動に対する価値」があればニーズは増えますし、逆に「活動に対する価値」がなければニーズは減ります。ある意味、純粋な経済活動の中に組み込まれています。

同時に、NPOは社会貢献活動なので、「活動に対する価値」は「個人の利益」よりも「社会の利益」で図る必要があります。

個人ではなく、社会で求められていることを分析し、検討し、ミッション性を明確にし、活動につなげることが、社会貢献活動には求められています。


そういう風に活動をしてきたので、「非営利活動は無償ボランティアであるべきだ」「NPOが稼ぐのはおかしい」という声は正しくないように思ってしまいます。なぜなら、そのような文脈で捉えると、その活動の価値は「0である」と言っているようなものだからです。

おそらくこれは、「非営利活動の取り組み」という「WHAT(何)」で捉えた場合の意見なんだろうと解釈しています。非営利活動も、常に「社会的価値」を意識し取り組んでいます。時にそれ相応の対価を図られたり受け取ったりすること自体は、本来的な社会貢献活動にも求められるはずです。

また、それでも無償であるべきだという信念を持っている場合は、寄付や別の社会貢献活動に投資をした方が活動の成長にもつながります。


このように考える中、このズレは学生時代にきちんと「お金」に関する教育を受けていないことが大きく影響しているのではと思うようになりました。

そういったことを学び、考え、感じる機会が圧倒的に少ないことに課題を感じるようになりました。

そしてそう考えたとき、働き方改革を進めるときに、「労働環境の見直しと改善」を図ると同時に、ぜひ「なぜ働くのか」という意識改革を進めてはどうかと思いました。


大学生にはぜひ、「単にそこで働く」のではなく「なぜそこで働くのか」という意識を持ってほしいです。

実際、NEXT CONEXION大学生チームのメンバーの中にも、教員になるからこそあえて「塾以外のバイト」をしている学生がいますが、非常に生き生きしていますし、彼の哲学に納得させられる点も多いです。

彼にならリアルな社会のいろんなことを学ばせてもらえそうという安心感があります。


もちろん、大学生の環境も様々です。

「自分で学費や生活費を賄わなければいけない」という学生もいるでしょうし、「労働に対する対価として発生するもの」として、目の前のことに必死にならざるを得ない学生もいるのが現実です(もっとも、教育に専念すべきそういった学生にこそ手厚い支援が必要だと思います。)

一方で、せっかく経験として働くことをするのであれば、そこには意味や価値を持たせ、その時間本気で打ち込んでみてはどうだろうと思います。


「指示待ち労働」という言葉があるのかどうかはわかりませんが、上から指示をされてそれをひたすらこなす仕事は、AIに代わるという予測もあります。

そういう意味では、「労働に対する対価」としての仕事は減っていく可能性が低くない現代社会。

「タイムイズマネー」という言葉を強く意識させられる、今日この頃です。

まとまりのない文章ので、またあとで見返して自分の意見を固めてみようと思います!