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株式投資家の暮らしと夢

3402   東レ(株)

2017.06.11 15:00

東レ株式会社は、東京都中央区日本橋室町に本社、大阪府大阪市北区中之島に大阪本社を置く、合成繊維・合成樹脂をはじめとする化学製品や情報関連素材を取り扱う大手化学企業です。

三井グループの中核企業の一つとしてその名を知られており、コーポレート・スローガンは、「Innovation by Chemistry」(化学による革新と創造)です。

社名にあるレは化学繊維のレーヨンを意味する(旧社名:東洋レーヨン)が、同社は現在、レーヨンの生産は行っていません。

合繊最大手で、フィルムは電子材料分野にも強みがあります。

炭素繊維は世界首位で、水処理用の逆浸透膜も有力です。


概要を見てみましょう。

化学繊維は、海外ではすでに19世紀より実用化されており、日本でも1918年(大正7年)に、秦逸三らの手により帝国人造絹糸(現・帝人)が誕生していた時代でもありました。

そうした時代の到来に対応すべく、三井物産の出資により東洋レーヨンとして、1926年(大正15年)に創業しました。

滋賀県大津市に滋賀事業場を開設し、生産を開始します。

1951年(昭和26年)には米・デュポン社により開発された合成繊維、ナイロンの製造技術を導入し、1958年(昭和33年)には、帝人と共にポリエステル繊維「テトロン」(テは帝人の「テ」、トは東レの「ト」から来るもの)の生産を開始し、徐々に業績を上げてゆきます。

1964年(昭和39年)には、絹に似せたポリエステル繊維でつくられた、日本初の丸洗い可能な着物「シルック」を開発し、同じくしてアクリル繊維の「トレロン」も開発しました。

トレロンは、当時セーターなどのニットウェアを洗濯機などで洗うと、縮んで着られなくなってしまうという不安を解消することに成功しました。

社名変更がなされた1970年(昭和45年)には、高級スエードに似せてつくられた人工皮革「エクセーヌ」(現在も高級感を持つ化学繊維の代表となっており、自動車用内装材としては「アルカンターラ」のブランド名で世界展開)、テニスラケットなどに使用される炭素繊維「トレカ」、静電気の起こらない化学繊維「パレル」などを開発しました。

その後も1986年(昭和61年)には古舘伊知郎が出演したCMでも知られる家庭用浄水器「トレビーノ」(同社の開発した中空糸膜を利用)や、眼鏡のレンズクリーンシートとして知られる「トレシー」(同社製の極細繊維を利用)など、現在も化学技術を軸に様々な製品を開発し、世に送り出し続けています。

各スポーツ大会へ積極的に協賛していることでも知られ、特に1973年(昭和48年)に初協賛して以来「東レ シルックトーナメント」から今日まで協賛し続けている「東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメント」などで有名です。

その他、バレーボール部の「東レ・アローズ」(男子・女子)や、ボート競技の「東レ滋賀ボート部」(滋賀事業場の所属)もあります。

現在同社の会長を務める榊原定征は2014年(平成26年)6月3日に日本経団連会長に就任しており、また元副社長で現在特別顧問を務める飯島英胤は、2006年(平成18年)6月13日に日韓経済協会第7代会長に就任しています。

2008年(平成20年)に国連協会ニューヨーク本部から「ヒューマニタリアン賞」を受賞しました。

2008年(平成20年)のテーマは「環境・気候変動」で、ミレニアム・ゴールの#7(Millennium Development Goals; 2015年(平成27年)までに達成すべき21世紀の国際社会の8つのゴール)「環境の持続可能性の確保」をテーマに捉えた賞であり、環境配慮型事業活動ならびにCSR活動(水処理・造水事業の展開、炭素繊維による温室効果ガス削減への貢献、省エネ、職場改善等)が気候変動や社会の持続的成長に貢献していると評価され、日本企業としては初めて国連協会ニューヨーク本部 (The United Nations Association of New York) から「2008年ヒューマニタリアン賞 (Humanitarian Award) 」が贈られました。

授賞式は2008年(平成20年)10月23日にニューヨークの国連本部で開催され、東レからは榊原定征代表取締役社長(当時)が代表して出席、三井グループの主要企業からも幹部が同席しました。

東レ(株) 会社紹介


投資判断ですけれども、時価総額は売上高の7割くらいで、営業利益率が7%くらいありますので、割安さはあります。

チャートも底値圏から倍増くらいにしかなっていないので、たとえ下げを食らっても、苦しむほどではないと思います。

ただ信用買い残が増えていますので、注意が必要です。

あえて、この今買う必要のある銘柄かと言われると、私はそうではないと思いましたので、今回の投資判断は見送りにしたいと思います。