Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

新しい10年に向かって。FTISLAND、デビュー10周年。「韓流バンド」をけん引してきた彼らの存在感。

2017.06.07 13:45

ファンの間でもたびたび議論されるのが、「FTISLANDはロックバンドなのか?それともKpopアイドルなのか?」。

FTISLANDのファンである、バンドサウンドのファンにしてみれば、ライブを活動の中心に置く日本のバンドに比べると、彼らの「バンド」としての活動は物足りなさを感じることは多いし、一方Kpopファンから見れば、特に日本での彼らの活動は他のグループに比べるとファンサービスに欠ける、と思われがちだ。最近ではサイン会や、ハイタッチ会、ミート&グリートも行われるようになったが、ライブにボードやうちわの持ち込みは禁止だし、他のグループのライブではよく見かけるファンによるスローガンを用いたイベントなどは皆無だ。


だが、裏返してみれば、Kpopといえばダンスグループ、という概念の中にあって、バンドスタイルのFTISLANDの登場は、韓国の音楽ファンにとっても、日本のKpopファンにとってもひとつの「事件」だったにちがいない。


韓国において「ロックバンド」は「大衆」ではない、という定義が一般的らしい。その中にあって、バンドサウンドを大衆化したい、と誕生したのがFTISLANDだ。だが、この10年をみると最初のその意気込みが常に揺らぎ、目標を見失いそうになってきたのは、ファンも知っての通りだろう。バンドメンバーでありながら、ドラマ、ミュージカルなどへの出演などは日本のバンドファンには受け入れにくいことだし、日本でもサマソニやイナズマロックフェスに出演しながらも「Kpop枠」から踏み出せない彼らをもどかしく思ったファンも多い。

しかし、あくまでも彼らは「韓国のバンド」であって、常にライブを打ちつづける日本のバンドと同じように活動することはまず不可能だ。韓国での活動を捨てて、日本で活動すれば、それなりにバンドとして成功したかもしれないが、彼らは(事務所は?)それを望まなかった。


10年の間に何度も危機があったことは、ファンも知っているし、本人たちもインタビューやトークで語っている。それでも彼らは「ロックバンド」であり続ける事にこだわり、「FTISLAND」というバンドにこだわって歩き続けて来た。「やりたい音楽をやるために事務所とケンカした」というセリフはイ・ホンギのお決まりのセンテンスになっているくらいだ。


だが、見方を変えれば彼らが海外へ踏み出したころにブレイクした韓流ブーム、Kpopブームこそが、FTISLANDを成功に導いたことは否めない事実でもある。

Kpopの流れを組むアイドル的要素を持ったバンド。揶揄するわけでなく「韓流バンド」という呼び名が彼らに一番似合うのかもしれない。常に先頭を走り、後輩たちを導いてきたFTISLAND。同じ事務所のCNBLUE、N.Flying、HONEYSTだけでなく、JYPのDAY6や、インディーズから出て来たHYUKOHらの活動に道を作ってきたのは間違いなくFTISLANDだろう。


7月1日にはソウル市チャンジュンアリーナで開催されるロックフェス「2017韓日SUPER ROCK~Great Meeting」に出演する。韓国のバンドEVEと共に、日本のロックバンド、SPYAIR、コドモドラゴン、世界を舞台に活躍するギタリストMIYAVIを迎え、韓国のロックバンド代表としてステージに立つ。


数々の困難を乗り越え迎えた10周年。

「ここが新しい10年へのスタート」と、イ・ホンギは6月2日に行われた日本武道館の舞台で語ったが、これからの10年も大きな壁や困難が待ち受けていることだろう。

だが、彼らがFTISLANDというバンドにこだわり続ける限り、FTISLANDは活動を続けて行くだろう。

そう信じている。