1番乗りは競争心の表れ

ゲーム機や携帯電話の新機種などが発売されると、前日から徹夜をしてまで並んで、1番乗りで買おうとする男性の姿をNEWSなどで見かけることがあります。そこまでしなくても…と思う時もありますが、欲しいものをいち早く入手しようとするのは男性によく見られる行動です。この行動原理の1つは、競争心によるものであると考えられます。人は母体の中でテストステロンという男性ホルモンが脳に降り注ぐことで性差が決まります。このテストステロンにより、攻撃的で、競争したがる性質が男性に備わり、競争心が芽生えます。誰もがまだ入手していないものを1番乗りで手に入れることが、男性の競争心を満たしてくれるのです。

名誉欲が強すぎると嘘をつくことも

また「最初に手に入れた」「誰よりも早く手に入れた」と言う満足感を得たいとことから、名誉欲が強い傾向があるとも考えられます。この名誉欲とは、業績や功績・生き方など、社会的地位の高さや名声を求める欲求のことです。誰かに認められたい・褒められたいという他者からの尊敬を求める欲求のことで、マズローの欲求5段階説の「承認欲求」に当たります。例えば、個人では高額な年俸もらっていて、個人としての名誉を持つスポーツ選手でも「チームの優勝」という更なる名誉を求めます。名誉欲は向上心を高めるためにも大切な欲求ですが、名誉欲が強すぎると犯罪につながることもあります。この欲求が強すぎる人は他人からの評価が気になり、褒められないと心配になります。そして、褒められたくて嘘をつくのです。かつて世界初の臨床応用手術に成功したという嘘の報告をした研究者が世界を騒がせましたが、これも名誉欲が強すぎた例と言えるでしょう。