【弥富の防災】平成29年度 弥富市自主防災組織全体会 - 堀岡さんのレポート -
堀岡市議がFacebookへ投稿されたレポートを、本メディアにて再編集公開する許可をいただきましたので、記事にしました。
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平成29年度 弥富市自主防災組織全体会
2017年6月12日(日)
十四山スポーツセンター第2アリーナ
「東日本大震災の実態・教訓と自主防災組織の在り方」
〜災害を自分のものとして考える〜
講師 : 阿部文男氏(宮城県名取市 元閖上新町自主防災会会長)
弥富市にお住いの皆さんは、先ず弥富市の地理的な歴史、過去の災害など知っておくことが大切。
①閖上自主防災会の発足
後世の方々が災害にあっても命をなくさないように、記憶として記録を残す。
行政と住民が防災情報を共有して取り組まないと自然災害には勝てない。
宮城県沖地震が20年の間に80%の確率で起こる。このことから三陸沖の地震のメカニズムを学ぶ事になった。
平成13年、閖上の防災会立ち上げは6カ年計画で行なった。行政側にも必要な防災インフラの整備を提言したが、その段階では取り入れてはもらえなかった。
当時、閖上地区の人口は7,103名(2,551世帯)
東日本大震災で亡くなった方々は740名(10.42%)
②なぜ750名の人が亡くなったのか?
地震発生後、電気が止まり、5箇所に立っている同報無線は故障し鳴らなかった。地元消防署のサイレンも故障。消防車はサイレンを鳴らさず広報活動。閖上地区には高い避難場所は公民館と中学校の2箇所しかない。
津波が襲ってくる。
音がないために、リーダーシップを取る方の判断が鈍った。避難する車で交通渋滞がおきた。
教訓として、機会やシステムソフトは故障する。電気がなければ動かない。
日常的にいかに最悪を想起するか、機会や物に頼らない。自助意識を常に高く持っておく。
行政に依存しない。何もない時に、過去を教訓に必要な事をしておく。
③行政側の問題
日本は自然災害の国。防災のプロ集団を育成すべき。被災者生活再建支援制度の改定必要。救援支援システムの標準化。
行政は地元の利益を増幅させる施策は必要だが、開発や計画で、そこに住む住人の安心安全を軽く考えてはいけない。安心安全をしっかり保障した上で開発等も進めるべき。
④これからの自主防災組織
形だけでない活きた組織、100%目指すべき。
住民の安否確認。誰が、どんな人が住んでいるか、自治会のデータと合わせた時、行政側のデータを一元化出来るようシステムを作っておく。
自主防災会の役目は日常の活動から住民の主体性(自助意識)を啓発、醸成していくこと。
工夫して継続して取り組む事。
緊張感を持って訓練は行なう。チームワークが大切、お互いを尊重し、信頼し合うことが大切。
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