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桃森ミヨシ・鉄骨サロ先生ファンサイト 200m先の熱ネタバレ

STEP1 胸のドキドキを聞かれませんように… つないだ手の熱さに気づかれませんように… ずっと今がつづきますように…

2021.12.05 20:40

連載1回目。読み切りスタイルである。誰にでも経験のあったような青い時代の気持ちを、初々しく描いている。学生時代の恋ってこんな感じだったなあ…と懐かしく思う人、こんな恋がしたいなあ…と憧れる人、様々だろうが、ここまで異性に慣れていない人は実際にいないかもしれない。その極端さがマンガならではの面白さだと思うのでもっと強調してほしいくらいだ。駅で見ていて好きになったというハシモトくんの青さ、告白されてから浮かれているチロの様子が自然でかわいい。そして今回のみどころは何といっても「恋への未熟さ」であろう。告られたその日に一緒に帰り次の日には告白しかえすというプロセスや、隠せない緊張感、間のもたなさ、友達といる時との差など、いろいろなエピソードをまじえた後に、気持ちのすれ違いがおきるまでの流れがテンポよく描かれていて読みやすい。この回は非常に分かりやすく、心情の読みとりをしなくてもいい話なので、まさに「つかみ」といったところだろう。最後に行動を起こすまで気持ちよく読め、あとにあたたかいものを残す。そして忘れてはならないのが、2人の(特に主人公チロの)恋がまだ非常に「憧れ」に近い現実感を伴わないものである事だ。それが最も現れているのが、きっかけひとつで「好きや」と言い返す勢いである。1話としてまとまっており一見よみきりのようだが、実はこの回は階段をひとつ上ったに過ぎないというところが、後のストーリーでだんだん分かってくるのだ。


タイトルは雑誌掲載時のこの回の表紙にあった煽り文句です。