祐子さん!!
祐子さん、こと、鈴木祐子さんがコンチェルトでしたよ。
鈴木祐子さんは京響クラリネットセクションのお母さん。で、わたしのお姉さん。って、なんか相関図がむちゃくちゃになりますけど笑、でも、そんなかんじです。わたしより3年はやく京響に入られて、だけど実年齢はもうちょっとだけ先輩で、もう15年、隣でたくさんのことを学ばせていただいている、いつも穏やかで、朗らかで、落ち着いた、わたしみたいにちょこまかしていない、頼りにしているお姉さん。
関西室内楽協会さんの会で、ウェーバーのクラリネット協奏曲第1番を演奏されたのを、先日拝聴に伺いました。
ウェーバーは、いろんな人の演奏を聴いてきましたが、…音楽って、人そのものだなぁと。祐子さんのウェーバーは、そこはかとなく優しくて、品があって、可憐な花のような。はっとするような美しさでした。コンチェルトだからといって人を圧倒しようとしたり、期待のはるか上を行こうとしたり、そんな野心は一切感じられない、花はそこに咲いてただ美しいのだと気づかされるような、最強の強さ(って、日本語おかしいですが)を見た気がしました。そして、その音、その音楽のルーツとなる祐子さんのこれまでの人生や思いを想像して、胸が熱くなりました。休憩時間になって、会場にいた祐子さんのお弟子さんたち(その後私の生徒であったり、知人であったり)のところへ行って感動を分かち合いましたが、若い人たちのシワのない目尻にも、キラと光るものがありました。先生のすてきな演奏、最高だったね!
女性奏者が、はたから見て特に何も変わらず長く活躍しているように見える陰には、おそらく、たくさんの犠牲と、諦めと、踏ん張りがあります。その代わりに得られるものもあるから、と、薄笑いを浮かべて、歩いていく。楽屋で、子育ての話や旦那の愚痴やシミ取りエステの話には混れそうにもないから、外へ出て、ひとまず栄養のありそうなものを食べる。黙って、生きていく。その強さたるや。
…それはさておき。
祐子さん、ほんとに素晴らしかった。
ずっと、私たちの憧れです。
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大学の門を入って見上げた青と緑があまりに綺麗でした。
今年は、なんでしょうね。
まるでヨーロッパの初夏のような、爽やかな陽気が続いています。思いがけない空からのプレゼントを心いっぱい満喫しています。まもなく訪れる雨の季節がどんなに重苦しくても、その後の夏がどんなに酷くても、この半月あまりの嬉しさを思い出せば乗り切れる気さえします(乗り切ってみせようホトトギス)。
夏のリードを仕込んで、新生姜でも漬けますかね。