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uni-nin's Ownd フジタイチオのライトエッセイ

犬の時間

2012.10.18 22:49

 車をガレージに入れて玄関に向かって歩いていたら、

「わんわんわん」と家の中から愛犬ハチの鳴き声。

 

 縁側からわたしのほうを見て吠えている。

 

 シッポがとれそうなくらいバタバタ回して、

「わー、おとうさんだおとうさんだあ」と吠えている。

 

 

 ほんの数時間会ってなかっただけなのにね。

 でも、しょうがない。

 

 犬の時間は人の時間とくらべてとても短いんだもの。

会えるうちに、いっぱい会っていたいんだもの。

 

15年いっしょにいるハチ。

残り時間は、もう多くはない。

 

 

 

「おとうさんおとうさんおとうさん」とシッポを振るハチ。

 

わたしは「ハチハチハチ」と言って体をなでる。

 

 

 ハチは満足そうに、おとなしくなる。

なにも贅沢は言わない。ただ、わたしがそばにいればうれしい。

 

 ハチ。いてくれてありがとう。

おとうさんに出会ってくれてありがとう。 

 

 オマエがこの世からいなくなるときは、

 お願いだから、おとうさんがそばにいるときにするんだよ。

 

 けっして黙っていなくなったらいけないよ。

おとうさんの手の温もりを感じながら、いくんだよ。

 

 

ハチは、わかったんだかわかってないんだか、

 

ぱたぱたとシッポを振る。