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~ReOPA レオパ~      <うつ病や生きづらさで苦しんでいる方の自助グループ>

【ReOPA特別イベント】当事者の「働く」について考えよう!を開催しました

2021.11.28 10:00

スタッフのnaoです。

11月28日(日)に【ReOPA特別イベント】当事者の「働く」について考えよう!を開催しました。

これまでも好評だった就労イベントですが、今回も前回に引き続きオンラインにて、就労移行支援・就労定着支援事業所「ビルド神保町」の施設長 柴田 泰臣さんを講師としてお招きしました。柴田さんをお招きしての就労イベントは今回で3回目になります。


まずは簡単に柴田さんのご紹介から。

現在、精神保健福祉士・公認心理士・マインドフルネストレーナーでもある柴田さん。

学生時代~20代前半までは、大変辛い時期を過ごされたそうですが、縁あってビルド神保町に就職され、現在に至るそうです。

柴田さんのお話は丁寧な口調で説明がとても分かり易く、働く上で大切な事をいろいろとお話下さり、学ぶことや気付かされることが多々ありました。参加された皆さんも最後まで熱心にお話を聞かれていました。

今回の就労イベントですが、前半は柴田さん、スタッフのゆまさん、ダイさんの3人によるトークセッションを行い、後半はグループワークにて、トークセッションの感想等をシェアし、最後に柴田さんへの質問を行いました。

【トークセッション】

今回、スタッフのダイさんがご自身のこれまでの就労についてお話してくださいました。

ダイさんは学生時代に障がいを発症されたそうですが、クローズで就職し、その後、休職や時短勤務も経験されたそうで、クローズで働くことの大変さとして「周りの業務スピードについていけない」ということを挙げておりました。

その際、柴田さんからオープン就労について説明があり、障がい者雇用の変化、現状について、教えていただきました。 

以前から障がい者雇用はありましたが、10年以上前は、ほとんどが身体障がい者、知的障

がい者の採用で精神障がい者に関しては企業から門前払いの状態だったそうです。

しかし、7~8年前に逆転現象が起き、精神障がい者の雇用者数が身体障がい者の雇用者数

を超え、今現在、精神障がい者の雇用者数が一番多いとのことです。

またオープン就労の場合、最初から正社員での雇用は難しいようですが、それまでの勤務実績等により、正社員登用をする企業も増えているようで、給料に関してもオープン就労だから一概に低いとは限らないそうです。

一連のお話を聞き、ここ数年で精神障がい者を取り巻く雇用状況は大きく変わったことを知ることができ、とても参考になりました。

その他、ダイさんが上司から言われた言葉を紹介してただきました。

その言葉を言われたことがきっかけで、現在の職場で「なんだかんだで9年間、働いている」そうです。

柴田さんはその話を聞かれた後、その「なんだかんだ」が重要だと仰っていました。

よく長く働くにはどうしたらいいかと質問をされる方が多いそうですが、長いといってもその期間は人によって様々なので、最初に長く働くことを目標にするのではなく、小さいゴール(短い期間)を決めてその都度、自分を褒めてあげる、日々の成功を褒めてあげることが大切で、その繰り返しにより結果的に長く働けると仰っていました。

また、自分に合った仕事についての話になり、「ご縁のあった会社に自分を合わせていく」のも必要との意見をいただきました。

100%理想の会社はないので、その会社のいい所を見つけていくことも大切とのことです。

(例えば、給料がいい、職場の人間関係がいい、家から近い、等)

その際、「プランド・ハプンスタンス」という言葉をご紹介いただきました。

(和訳:計画された偶然、計画的偶発性理論)

「プランド・ハプンスタンス」とは、スタンフォード大学の教授によって提唱されたものです。

最初から希望した会社に就職している人は少なく、大抵の人がご縁や偶然により、現在の会社に就職しているという現状があります。自分に合う仕事を見つけるのはなかなか難しい為、時には、ご縁、偶然に身を任せるのもいいのではないかと思いました。

【グループワーク】

トークセッション後、休憩を挟み、2グループに分かれて、グループワークを行い、参加者の皆さんにトークセッションの感想、就労についての悩み等を挙げていただきました。

各グループから挙がった感想、悩み等は下記になります。

・自分を褒めることが苦手なので、褒める練習をしていきたい

・仕事、職場環境に最初から完璧を求めすぎない

・流れに身を任せるのも必要(ご縁、偶然を大切にする)

・休職を繰り返したため、今後働いていけるか不安

・疲労困憊で仕事が辛いが、上司が意見を受け入れてくれない

・自分のメンタルが安定した状態で働く(会社以外に居場所を作る)

参加者の皆さんの感想を聞き、「自分を褒めることをしていきたい、仕事を頑張りすぎない、ご縁を大切にしていきたい」という声が非常に多かったように思います。

特にうつ病の人は真面目で自分に厳しく頑張りすぎてしまう傾向が強いので、もっと自分を褒めてあげることが必要だと感じました。

柴田さんが仰るには、うつ病の人に限らず日本人は自分を褒めることが苦手なので、自分を褒める練習を繰り返し行い、習慣にすることが大切とのことです。

【柴田さんへの質問】

最後に参加者の皆さんから柴田さんへの質問を行いました。

コンスタントに仕事を続けるのが苦手、ブランクの伝え方・・など今回も多くの質問が挙がり、とても盛り上がりました。


今回の就労イベントも盛り沢山の内容でレポートでは伝えきれないほど、学ぶことや気付きが多く、とても有意義な時間となりました。

参加者の皆さんもいろいろと気付かされることが多かったようで、参加して良かったとの声を多くいただきました。

最後に柴田さんから働く上でのアドバイスとして次の言葉をご紹介いただきました。

「ご機嫌を大事にする・・・明日の仕事をご機嫌な気持ち、不機嫌な気持ち、どちらでするかは自分で決められる。心の状態で人生の質が決まる。」

以上になります。

参加された皆さん、ありがとうございました!

今後も継続的に就労イベントを行っていきたいと思います!