ものがたり『バガヴァッド・ギーター』第75話:純粋な愛と献身(1)

アルジュナは、

至上主のクリシュナに

たずねました。

「あなたに常に信念を持ち、

二本の腕をもつ人間のような

シャーマスンダラと呼ばれるあなたの姿を

崇拝している者と、 

不滅・非顕現の非人格のブラフマンを

崇拝している者では、

ヨーガの知識の点において

どちらが優れていますか？」

クリシュナは答えます。

「常に心に私の姿を想い、

超越的な信念をもって

心を私という一点に集中させ

大切にする者こそ、

最高のヨーガの実践者であると私は考える。 

だが、

姿かたちとしてあらわれない実在、

知覚を超えて、

すべてにあまねく広がっている

とても不思議で変わらず動かない

人格を持たない真理として私を崇拝する者たち、

諸感覚を抑制し、

あらゆる生きものを平等に扱い、

すべての生きものの幸福のために

働く者たちも、

最後には私のもとに来る。

しかし、

至上者の人格を持たず、

姿かたちを持たない

という真理の一面に心を寄せる者たちは

困難に直面する。

なぜなら、肉体を持つ者たちにとって、

姿かたちをもたないものを知覚するのは、

とても困難だからである。

だが、アルジュナよ。

私を得るために、

すべての行為を私に捧げ、

ただひたすら私を想い、

純粋に崇拝する者たち、

常に心を私に結び付けている者たちを、

私はすみやかに

生死の海から救い出す。」

…続きはまた明日。

(今日は12章1-7節まででした)