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NPO法人YouToo

フェミニストになるための道具 ~『イジェアウェレへ フェミニスト宣言、15の提案』 から

2021.12.07 08:38


 『イジェアウェレへ フェミニスト宣言、15の提案』(チママンダ・ンゴスイ・アディーチェ著)は、著者から女の子を生んだばかりの友人イジェアウェレへの手紙。娘をフェミニストに育てたいと言う友人に向けて、どう育て、どう伝えていったらたらよいかを書いたもので、小さな書籍になっています。女の子は、注意しないと既にこの世を覆っている家父長制という構造の中で自分を見失ってしまいがちだから。

 アディーチェは、『男も女もみんなフェミニストじゃなきゃ』やTEDトークでフェミニストであることを勧めたナイジェリア生まれの女性。私たちは、これをきっかけに、世界中で「フェミニスト」であることを声高に叫ぶことができるようになった、と言っても過言ではないはず。ビヨンセが『“***Flawless”』で歌ったのも、DiorのTシャツに入った「We Should All Be Feminists」もアディーチェの言葉。世の中に影響を与える力を持つアディーチェのメッセージに、多くの女性が力をもらったからこそだ。それまでは、(今でもそうかもしれないけれど)私はフェミニスト!って宣言することにはちょっと勇気が必要だった。

 アディーチェはこの手紙で、最初にフェミニストのツールを2つ教えてくれる。

 ひとつめは、前提。大前提として、自分が大切だということ。

 ふたつめは、問いかけ。男女を逆にしたときに同じ結果になるかどうか?と問うこと。

 何かをするときや言われたとき、違和感を覚えることがある。そんな時、いつも、ここに戻ってみるとよさそう。そんな、フェミニストのための基本の道具(ツール)がこれ。

 早速、使ってみよう。

 娘を育てるのに母だから仕事をやめないといけない?

 ― あなたが何をしたいかが大事。まずは、自分のキャリアを大切にしていい。

 ― あなたは母だから仕事を辞めないといけないの?では、父はどうなの?逆も成り立つのなら対等だけれど、そうでないのならおかしいよね。

 すごく単純だけど、これは、自信がないときでもフェミニストに答えをくれる力強い道具になりそう。