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熟成させることで、肉に起きる変化

2017.06.22 03:34


「熟成」によって「美味しくなる」    

    蝦夷鹿肉を熟成させる事により、固いものが柔らかくなったり、旨味や香りが出るという変化が起こります。肉のタンパク質はアミノ酸からできていますが、タンパク質自体に味はありません。しかし、酵素によってア ミノ酸に分解されると、旨味が出ます。



   生命を遂げた後、蝦夷鹿の体を動かすエネルギーである「ATP」アデノシン三リン酸がなくなり、死後硬直を起こし肉が固くなります。

ATPがなくなる現象は、酵素によって旨味の一種であるイノシン酸に分解されるために起こります。筋肉を覆っているコラーゲンも、酵素によって分解され、柔らかくなります。筋繊維のタンパク質も、旨味の一種であるアミノ酸に分解されます。さらに、脂肪は酵素によって分解されて脂肪酸になり、香りが出ます。酸化した脂質も、独特の香りがでて美味しくなります。


 腐敗を防ぐために低温、適湿、気流のある状態で熟成することにより、肉自体の旨味を高め、柔らかくなり、更に余分な水分が出ることで味や風味が凝縮される事になります。

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