口元の緩み@小6
ー「今授業用としている教材は、
授業で先生がコントロールしているけど、
ここに挙げた教材は、完璧に君たちが
コントロールして良い教材とする。
君たちは晴れて受験勉強を本格化し、
自分の力で歩み、前進し、分からないことに
向き合っていく毎日が始まるんだ。」
生徒「(ニヤリ)」
生徒「(ワクワク)」
教材は土曜日に揃う。
生徒たちは土曜日に来てそれを直にみて、
名前を書き、決意を新たにするだろう。
自分が小学生の時、テキストに書いてることで
分からないことなんて一つもなかったけれど、
(標準新演習だったしね)
逆にペースを支配されて、自分で何かを考えて
取り組んだことなんて一度だってなかった。
自分のために、自分で目標を持って
何かに取り組むなんていう機会はなかった。
塾で課される課題などやらなくても、
自分はそのことを理解していると思っていたし、
宿題をやるモチベーションなんて、
さらさらなかったのだ。
そもそも中学受験はお金がかかると
漠然と思っていたし、自身の家庭にそんな
経済力があるとは到底思えなかった。
塾通いだけでも大変だっただろうし。
当時、弘学館なんていう言葉も出てたけど、
この年齢でお金のことを考えており、
そんな場所に行かなくてもいいと
思ってしまっていた自分もいたのだ。
だから、遠い存在だと思っていたし、
受験勉強なんて高校受験から、大学受験からで良いと、
そんな風に自分を納得させて来たのだ。
だから、今は今のことを分かっていればいいと
そういう風に思っていたのだ。
「君は賢い」とか、「可能性がある」とか
「俺と一緒にやってみないか?」とか、
真っ直ぐな目で言われてみたかった。
たとえ騙されていたとしても、信じた先生が
熱心に付き添って一緒に解決してくれるような
経験、そう、今の自分と生徒の関係のような、
そんな日々を送りたかったのだ。
だから、通っている子たちには、
私が欲しかっただろう言葉をかける。
今思えば、自分のコンプレックスのような
ものだったのかもしれない。
今伸び盛りの子どもが、熱心に
もっとハードなことをやりたいという、
そんな特殊なケースに恵まれている状況だからこそ、
特に今自分の子どもへの働きかけ方は
熱意のこもるものになる。
私がこの場にいる環境を選択なさった親御さんと、
ここが大好きな生徒たちを後悔させないよう、
そして、ここで学んでいてちゃんと自分は
楽しい、成長しているという、そんな
時間を過ごしてほしいと思っている。
ただし、次回の模試は、6年生は
理科も社会も算数も9割以上取ってもらうけどね。
かなり本気でプレッシャーをかけている。
今、この瞬間が将来の礎になっている。
言葉も、努力も、気持ちも。
頑張ってほしい。6年生には。