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クロネコのクロとボク

出会った頃のクロネコのクロ0623

2017.06.22 22:20

   子ネコは、食べ終わると再びボクを見て鳴いた。高く鋭く、そして長く伸びるような鳴き声。そして走り寄って来る。ボクはその反応が嬉しかった。


   だからカニカマのおかわりをあげることにした。警戒しつつも少しずつ間合いを詰めてくる。そしてネコパンチで咥えて走り去る。さっきよりも大きめに細く引き裂いたカニカマを咥えて、ボクの手が届かない距離まで離れる。そして一気に食う。


   よく聞くと声が漏れていて、必死な感じが伝わってきた。ミャンとかニャンといった声ではなく、ウワウワ、ウワウワと唸る感じに聞こえる。ボクはネコが何かを食べる時に、ウワウワ、ウワウワ、と唸るなんて知らなかったけれど、なんだかさらに嬉しくなって、もう一度おかわりを手に持った。


   子ネコはネコパンチ一発、口に咥えて走り去る。だんだん離れる距離が短くなる。ウワウワ、ウワウワ。


   不思議なことにそれがだんだん、うまあ、うまあと聞こえてきた。

「うみゃあ、うみゃあ、にゃにこれ!」

と大絶賛。


「口に入れた瞬間ただの赤いかまぼこかと思いきや、あとから口に広がるカニのエキス。魚のすり身とカニの完全無欠な組み合わせ。これは今までありそうでなかった最高のコラボレーション、ニャニョ(なの)だ! 生まれてきてよかったーーーー!」

と、子ネコが言っていたのかどうかは、あの頃はネコ語を勉強しようとは思っていなかったから知らない。