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アスリートとアンチ・ドーピング②

2022.02.18 08:00

アンチ・ドーピングのお話の第二弾です。

現在五輪期間真っただ中で、残念ながらドーピングに関する問題が話題になっています。

もしかしたら面白くない内容かもしれませんが、まだ一度もドーピング検査をしたことのない学生アスリートの皆さんなど、是非ご一読ください!


少し前になりますが、前回はそもそもアンチ・ドーピングとは?どんな物質がドーピング対象になるのか?というお話をさせて頂きました。



今回はじゃあ具体的なドーピング検査ってどうするの?というお話です。


さて、ドーピング検査には競技会内検査と競技会外検査の二種類があります。

競技会内検査では、予め「どの種目の何位の選手に検査を実施する」と決められていて、それに該当した選手が抜き打ちで検査を受けることになります。

(陸上においては、日本記録が誕生した場合は別途検査が必要になります!)

ですから選手は常に自分がドーピング検査を受けるかも、という気持ちで日頃から行動しなくてはなりません。

薬は種類にもよりますが、しばらく体内に残留しますので、3日前に一回風邪薬を飲んだだけなのに引っかかる!ということもあり得るのです。



競技会外検査は、世界ランクからしてある一定のレベルにある選手、または特定の国際大会に派遣される選手が対象となります。

これは全く予測ができない抜き打ち検査です。

対象となった選手は予め毎日の居場所と、そのうち検査を受けられる時間帯を、アンチドーピング機構に提出する必要があります。(まとめて提出できますが、毎日の分です!)

そして検査員が(本当に突然)訪問してきます。WADA(世界アンチドーピング機構)の検査ですと海外の方が来たりしますので、インターホンが鳴ってドアスコープから覗いたら、スーツを着た見知らぬ外国人二人組が立っていた…というエピソードも聞いたことがあります…(検査員は必ず二人一組)

これは、さすがに警戒しますよね…笑

でも居留守を使ってしまうと、「検査を拒否した」という扱いになり、それが数回起こると競技会出場停止などのペナルティが発生してしまうのです。


という訳でドーピング検査には必ず応じる必要があります。

(なので、急なお出かけのときは居場所情報を更新する必要があります!)

とはいえこの競技会外検査は国代表レベルでのお話になりますので、世界大会に出場する予定が無ければ、ご心配なく…

競技会外検査の対象になる時は、事前にきちんと通知がきます。


では、多くの人が受けるであろう競技会内検査はどのように行われるかというと… 

(ちなみにこれは私が経験した、陸上競技におけるドーピング検査の手順なので、他の種目はもしかしたら少し違いがあるかもしれません。基本的なルールは同じだと思います)

競技終了後、「シャペロン」と呼ばれる案内人の方にドーピング検査対象になったことを告げられ、同意のサインを書きます。

 1時間以内に一旦検査室にチェックインしますが、その前に表彰やクールダウンを済ませてから行くことも可能です。

 が!!トイレには行ってはいけません…。

検査対象になった後に最初に出す尿は、検査室でなければならないのです。 

なので競技終了時点でトイレに行きたい場合は、早急に検査室に行かなければなりません! 


多種目に出場している場合、次の競技が控えているのに検査対象になることもありますから、そういう時はトイレを我慢して次のラウンドに臨むか、次の競技前に急いで検査を済ませるかしなければなりません…!!

 (我慢する場合はシャペロンの方には更衣室なども含めずっと付き添ってもらうことになります。そういうことも想定してシャペロンは同性です。色々大変です…) 


一旦検査室にチェックインすれば、その後はまたシャペロンを伴って外に出ることもできるので(トイレはNG)ずっと閉じ込められっぱなしということは無いのですが。

 中にはレース後脱水に近い状態になってしまいなかなか尿が出ないこともあります… 

検査に必要な尿の量は90ml。

これ、意外と多いです。 

私も過去に何度か、あーっギリギリ足りない!!というのをやらかしたことがあります…笑 

(足りなかった場合は追加で採取するのですが、すぐには出ないのでかなり時間がかかります…)


 尿を出やすくするために、選手は飲み物を飲みますが、あまり飲みすぎると尿の比重が軽くなってしまい(つまり水っぽくなってしまい)、検体として不十分なものになるのでそっちにも注意が必要です。 

この間、誤って他人の飲み物を飲んだり、誰かにドーピング物質を混ぜられたりしないよう、細心の注意を払わなければなりません。

 多くの場合はシャペロンが飲み物を持参してくれていますので、その飲み物が必ず未開封であることを確認し飲用します。


尿意がきて「よし!いける!」と確信したら(大丈夫かな…?くらいで見切り発車をすると足りないことがあります笑)検査員に申告し、採尿カップを自分で選び、そして同性の検査員にじっと見守られる中検体を採取します!

 慣れればまぁなんてことはないですが…やっぱり最初は衝撃でしたよね!

 緊張すると排尿しにくくなってしまうので、リラックスできるように蛇口の水を流して流水音を聞かせてくれる検査員もいらっしゃいました。笑


 無事採取が完了したら注ぎ口のついた蓋をして、輸送・検査の為に更に別の容器に入れ替えます。

 これがまたちょっとテクが必要で(もちろん検査員が手順を丁寧に説明してくれますが)検体が90mlギリギリの時は一滴も零せないので、謎の緊張感が漂います。笑 あとは封をして、書類に記入をして完了です。


 アスリートはこの書類に服用している薬やサプリメントを記載しなければならないので、自分が飲んでいる薬の名前は覚えておくか、メモをとっておく必要があります。

 ちなみに一度だけ血液を採取するドーピング検査も受けたことがありますが…次の日決勝を控えていたのでなかなかキツかったです…(ほとんどの場合は尿の採取です!)


 どうですか?一口にドーピング検査と言っても、こんなに複雑な手続きが一つの大会で何十件と行われているのです。 

検査員の方には本当に頭が下がります。 

もちろんアスリートも大変ですが…すべては自分がクリーンと証明するため。

 中高生であっても国体などの大会ではドーピング検査が行われますから、今のうちに心構えをしておくことをオススメします!

 手順についてはシャペロン、検査員が丁寧に説明して下さいますし、いままで何十回と検査を受けてきましたが、皆さんとても優しい方ばかりだったので、その点は心配しなくて大丈夫です!

 

今回もなかなかのボリュームになってしまいましたが…次回は、アンチ・ドーピングの為に日頃気を付ける事についてです。

競技会外検査はトップ選手にだけ行われるものですが、日頃ドーピングをしていいかどうかと言うと絶対してはならないものです。

故意のドーピングはもちろんですが、うっかりドーピングを防ぐために…次回も是非ご一読下さいね!


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実はこの記事の中で紹介する予定だったのですが、和紙ソックスを推す気持ちが強いためにあまりにも長くなりすぎたので、昨日別の記事としてアップさせて頂きました笑

是非読んでみて下さいね!