『星野先達と行く北信濃の修験2017』に参加してきました
おはようございます、松本佳奈です。
長野県飯山市にて、二日間の修行を終えて帰ってきました。
大宮駅のイメージキャラクターまめおが渋い。
東京駅に車を停めると駐車代がとんでもないことになりそうだったので、大宮に停めて新幹線で飯山へ。約1時間で着くんですよー
わたくし、宗派問わず色々な修行に行くのですが、それはなぜかというと、声を磨きたいからです。
だったらボイトレに行けばいいではないかと！そう、ボイトレも大切です。
私の中では、ボイトレは「歌う技術」を学ぶ場所。音程を合わせるとか、高いキーを出すとか、安定させるとか、体作りとか。
私がそれ以上に磨きたいのは、「声」です。
「声」は「魂」そのものだと思っています。人生経験に応じて声は変わる。よく行く居酒屋で常連のおじいちゃんが軍歌を歌っているのですが、あの「声」の説得力たるや！人生経験沁み出すあの声は、若者には出せません。
「声」の力を引き出すには、「無心」でいること。上手く歌おうとか、音程がどうとか、誰かに想いを伝えようとか、「思考」してしまっていると、声が緊張しちゃいます。
なーんも考えず、リラックスして、無心でいると、「そのままの声」が出ます。その人が持つオリジナルの声。
しかし私も人間です。
上手いって思われたい！さすがだなって思わせなきゃ！勝ちたい！（何にだ）
そんなエゴがある時、声は緊張します。力が入るんですね。気張る。
そこを解決するには、「なぜ私は上手いと思われたいのだろう」を掘り下げないといけません。人を蹴落として優位に立ちたい、という、自分の奥底にある欲望はどこから生まれたのか。
自分を掘り下げるために修行に行きます。どんな自分のことも認めて、許して、包括したいから。
自分を自分で認めると、他人のことが気にならなくなってくる気がします。嫉妬や、蹴落とす必要がなくなってくるからかな。
ステージに出ても人目を気にせず、リラックスして、無心で歌える境地に至りたい。魂のままの「声」を出したい。それがとっても楽だから！
そんなこんなで今回は初めて、山伏の修験体験なるものに行ってきました。
長野県飯山市の小菅山にて。
宿坊に泊まり、一泊二日。
白装束を着て、とにかくひたすら山を歩き歩き歩き、登り（笑）祠や神社にお祈りをしました。
最後辛すぎて「もう無理、登れない！リタイアしたい！」と心から思いましたが、「お前の根性そんなもんか！！」という自分の怒鳴り声が聞こえて（笑）なにくそー！と。
足に力が入らなかったから這いつくばって登りました。やればできる（笑）
最後まで全うできてよかったです。なかなかあそこまで心身共に追い詰められることって日常にないので、とてもとても貴重な体験でした。全身がとんでもなく筋肉痛（笑）
どんなに辛くても、終わりがあるって素晴らしいことだなと思いました。一歩ずつ歩けば必ず終わりに近付く。「死」に対する意識も少し変わりました。
楽しいことも悲しいことも苦しいことも、終わりがあるから愛おしい。
大自然の中、木も風も水も土も、虫や獣も、自然の摂理に反するものは何一つなくて、生まれては死に、他の生き物の養分になり、循環しているんだなーと。エゴだらけの小さな小さな自分、再発見。
私はたった二日間かじっただけ。これを毎日のようにやっている方がいるんだもの。すごすぎます。
山を手入れしている地元の方にも会えました。修行で歩く道の草を手刈りしてくださっていて、感動。こうして日々、山を守っている人がいて、お陰様で安全に山へ登れるんだなあ。
修行を終えて温泉に浸かり、民宿マジマ荘さんでお疲れ様ごはん。空腹の体に染み渡る…食べれるって有難いことだーーー（修行中は山の中に生えてる草や落ちて踏まれた小さな実の匂いを嗅いでお腹が鳴るほどに空腹でした）
採れたてのアスパラ
じゃがいものなます
山菜
茄子の煮浸し
お漬けもの
お吸い物
お赤飯
まだまだたくさん。
すべて美味しかったです。ご馳走様でした。
生きてる！
昨日の19時頃には木更津には帰ってきましたが、クタクタで即寝！気付いたら朝でした（笑）
しかし今頃、この修験体験を企画して下さった主催の皆さんは宿坊のお掃除とか、集落へのご挨拶とか、朝から動いているんだろうな。
想いのある裏方の皆さんのお陰様で、安心してクタクタになることができました。ありがたや。
長くなりましたがそんな二日間。
修行後の初ライブは7/1（土）、東京町田の万象坊さんにて。大大大好きな友人であり、尊敬するシンガーソングライター引田香織ちゃんとの共演です。
企画して下さったのは、私のセカンドアルバム『昼下がり、旅日和』でブルースハープを吹いてくれている居相毅さん。
修行の成果を発揮できるように（笑）楽しんでやりますので、ぜひ。
ライブ情報はホームページにて
長文読んでくださりありがとうございます。今日も素敵な1日を！愛を込めて。
松本佳奈