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夢月風鈴

街乗りマウンテンバイクという選択肢

2021.12.31 09:03

別れそして出会い

長年連れ添ってきたマウンテンバイク(MTB)を手放しました。

というか、ほとんど自転車に乗らない生活が続いていたので、長年放置してきたMTBというのが正解か。

ただこのご時世、例にもれず私もサイクリングで運動するようになり、古びたMTBに鞭打って遠出したりしてました。今ほんと、自転車流行ってますよね(主にロードバイク)


放置されていたところから一転、過酷な労働をさせたものだから、さすがにギアの調子が悪くなってきました。

騙しだまし乗っていましたが、さすがに修理せねばとあ〇ひに持って行ったところ、、

あさ〇のおっちゃんは、きわめて遠回しに(こいつはもぅダメだ、買い替えろ)と宣告してきたのでした。

おっちゃんの名誉のために補足しますが、決して買い替えを強要したわけではなく、どうしても直したければ直せますけどね、でも、、といった説明です。

分かってはいたんです。もうダメだってことぐらい。なんとなく新車を探してたりもしてたんです。ただ似たような型のMTBが見つからず、お高い新車を買うぐらいなら部品を取っ換えて乗り続けるのもありなんじゃ、、っていう思いもあったんです。

でも、おっちゃんの言葉とざっくり見積もりの金額(想定内ではあったが)で、買い替える決心をいたしました(はっ、まんまと策略にハマってる?)


というわけで、GIANTのATXを購入しました。

いわゆる街乗りMTBというジャンルです。

あえての街乗りMTBです。

なぜ?という話の前に、私なりのジャンル解釈から。


街乗りMTBってなに?〜独断ジャンル解説〜

街乗りMTBを大分すると、ルック車、街乗り仕様MTB、MTB寄りのクロスバイクの3つに分けられます。

ルック車というのはMTB風のシティサイクルのことで、MTB風の見た目に作ってる自転車ですね。とはいえ、ギヤもサスペンションもそれなりに機能するので、ママチャリよりは性能はいいわけです。

クロスバイクっていうのは、シティサイクル寄りにしたロードバイクですね。ロードバイクのようなU字のハンドルではなく、まっすぐなハンドルなのが特徴で、ロードバイクより安価に作られています。本来はMTBとロードの中間を狙って作られたジャンルなのですが、今となってはMTBの片鱗もありません。ただ、ときおりクロスバイクにフロントサスペンションを付けた車種を出していることがあり、それはもはやMTBなのですが、クロスバイクに位置付けている場合があり、それこそが街乗りMTBの一派と認定できます。

街乗り仕様MTBは、MTBのエントリーモデル相当を街乗りでも便利にした仕様です。上2つも含めて、この街乗り仕様というやつ最大の特徴は、フロントギアが3段あることです。これにより舗装道で速く走ることができます。本格MTBだとフロントは1段で、舗装道を速く走ることはできません。エントリーモデルも最近は1段のみが主流になっているので、3段つけるのは街乗り仕様ならではです。


そして、この前3段こそが私が求めた仕様なのです。

何かに特化するなら3段は足かせになるかもしれませんが、さまざまなコンディションをこなすには3段はとても頼もしいヤツです。

速いトップギヤが欲しければ、ロードバイク一択なのでは?となるかもしれませんが、ちょっとしたダートな道を突き進めることがMTBの魅力ですよね。

最近はグラベルロードなんていう新ジャンルが乗り込んできたので話がややこしくなるのですが、あれはロード乗り向けの商品なので置いておきましょう。しかもお高い。だいたいサスペンションも付けずに何を…

ともかく妥協案として初手でグラベルロードは選ばないほうがいいでしょう。みんなが乗ってるロードに後ろ髪を引かれるなら、おとなしく普通のロードバイクを買ってください。


話を戻すと、本格的なマウンテンバイクコースを攻めに行くわけではないけど、ちょっとしたダートな道は走りたい。かつ、ちょっと遠出をしたい、つまりある程度速度が必要。そんな条件を満たすモデルはないかと探すと、そこにあるのは街乗りMTBしかないのですね。

「街乗り≠本格」ではあるけども、「街乗り<本格」なわけではないのです。

見栄を張りたい、なめられたくない人は、お高い本格モデルを探してください。

でも、条件が一致し、合理的に考える人は、街乗りMTBというジャンルは選択の余地があるのです。


本格MTBで遊びづらい日本という土地

そもそも日本では、本格的なマウンテンバイクコースは数えるほどしかなく、本格MTBをフル活用した遊びは、そういった所まで車にMTBを積んで遊びに行くというスタイルになります。

スキーやスノーボードと同じと考えればいいでしょう。

近場で乗ろうと思ったら、せいぜい林道などの砂利道ぐらいで、本格MTBは宝の持ち腐れになるかもしれません。

Youtubeを見ると海外の広大な山脈を下っていくレースなどありますが、あんな素敵な自然が近くにあればMTBにつぎ込むのも惜しくないですね。

日本の一般的な山道は禁止されてるか、明示されてなくても遠慮するべきで、公式に自転車OKのハイキングコースの他、専用コースを探すしかないです。


GIANT ATX

GIANTのATXは街乗り仕様のMTBです。GIANTはエントリーモデルは別に用意しており、明確に街乗り仕様としてATXというモデルを作っています。

パーツのグレードは下げてお手軽価格に抑えていますが、しっかりとMTBとして作りこんであるので、多少のダートでも安心です。

前出の壊れかけのMTBを修理したとしても同じぐらいの出費なので、懐に優しい結果になりました。

GIANTというブランドは新興なので、本格志向な人たちに下に見られがちだったかもですが、レース優勝車になるなど着実に実績を積んできており、外聞を気にする人でも選べるブランドかと。


どのくらい走る?

繰り返しになりますが、街乗りMTBは舗装道を速く走れます。MTBは遅いなんて言われますが、それはロードバイクと比較した場合や、前1段しかない本格MTBをイメージしたケースです。


では実際どのくらい走れるのか?

先日、奥多摩湖まで行ってきました(写真は多摩湖・狭山湖ですが)

奥多摩湖まで往復86km、累積標高(アップダウンの合計)が上り下り共に2420mでした。

平地だったり、もっと体力があれば100km超えも難しくないでしょう。

街乗りMTBなら、ロードバイク初級ぐらいのロングライドはできちゃうんですね。


法令遵守のハンドル幅

もう一つ街乗りならではの仕様があります。それはハンドル幅。

最近のMTBのハンドル幅は、いかついほどに長いです。これはダートコースで安定性が得られるからです。


一方、街乗り仕様のATXのハンドル幅は58cm。

これがどういう意味を持つかというと、歩道を走れます。

自転車は基本、車道走行ですが、危険を感じるときなどは歩道をお借りします。

しかしハンドル幅が60cmを超える本格MTBは歩道に乗り上げたら違法なのです。

この違いは街乗り仕様ならではですね。


ボトルケージ

ではでは、そんなATXをさっそくカスタムしてるので、紹介しましょう。

ATXはスポーツ車らしくボトルケージが2つ取付可能です。

挿してるスクイズボトルはどちらも、一般的に一番大きい710mlサイズです。


ペダル

もとから付いてるのが悪いわけではないのですが、先代に付けてたのを引き継ぎました。

これは以前買った限定生産モデルですが、同等のモデルはこちら。

三ヶ島はベアリングが良き。


スマホマウント

ハンドルの真ん中に付いてるのはスマホマウントです。

手持ちのスマホが特殊で、これぐらいしか対応しているのがなかったのですが、逆に一般的なスマホでも取付可能です。

スマホ側にも別売りのパーツを付けて、ガチンとしっかり固定できます。ロードバイク乗りは専用のサイクルメーターを付けてたりしますが、スマホのアプリで代用するのも遊び心がありますね。

ちなみにその隣のライトはこれです。安くて十分の明るさのある充電タイプを。


ハンドルグリップ

ハンドルグリップも交換してます。

長い距離走ってると手が痺れてくることがあるので、その軽減のためエルゴノミクス形状のものを取り付けてます。Bontragerのものです。グローブとヘルメットもBontrager。


グリップエンド

ハンドルグリップの端は、ドレスアップのためにわざわざこれだけ購入してます。

有名ブランドで作ってるところは無さそうでしたが、コピーされてる側の商品を探してこれにしました。


サドルバッグ

一般的な三角形状のサドルバッグよりスタイリッシュなのが、このORTLIEB(オルトリーブ)のサドルバッグ。しかも完全防水!

一番小さいサイズのものです。

チェーンロックを入れるためだけにこのサイズにしました。

最小限の工具だけならこのサイズでもいけますが、あれもこれもと考えるともう少し大きめのサイズの方がいいでしょう。


また、街乗りを考えると中身の盗難も考慮しないといけません。

このORTLIEB(オルトリーブ)は簡単に脱着できるので、持ち運ぶことで盗難防止できます。

私はそれが面倒に感じたので、何も入れない選択をしてます。

簡単に脱着できるということは、バッグ自体の盗難も心配なので、外せないようにひと工夫してます。が、その方法は秘匿させていただきます。


テールライト

テールライトはコスパの良いこちらを購入。

ロードバイク乗りに一般的に安価と認識されてるブランドはチープな割にそれなりの値段するので、はっきり言ってコスパを考えるならこちらの方がオススメ。

逆に高級品だともっと明るく、加速度センサーでブレーキランプ機能を持っているものを探すと良いでしょう。


ロングライドをするならテールライトは必須です。特に怖いと感じるのは短いトンネルです。

短いトンネルだと、たまにライトを点けずに進入してくる車がいますが、トンネル内の自転車に果たして気づいているのか。

反射板(リフレクター)だけだと、自動車がライトを点けなければ何の意味もありませんからね。

なお、リフレクターは外さず併用してます。


バルブキャップ

バルブキャップもアルミ製の赤に交換済み。

ドレスアップ目的もありますが、プラスチック製は割れてくるのがイヤなのでアルミ製にしてるってのもあります。

なお、ATXのバルブはロードバイクと同じ仏式です。MTBは自動車等と同じ米式が一般的なので、劣る仏式を採用してるのは不満点です。ちなみにママチャリのやつは英式です。


スポークリフレクター

街乗り仕様らしくホイールリフレクターは付いてますが、スポークリフレクターを付けてみました。

意外と存在感があり、野暮ったさが出てしまいましたが、車からの見え方はかなりインパクトがあって安全だと思われます。