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退屈と惰性と 改

ZWR ビクター・スピーゲル専用ハンターウルフ レビュー

2021.12.11 02:05

 今回のレビューは、1/35スケール ZOIDS ゾイドワイルド列伝 より、

ZWR04 ビクター・スピーゲル専用ハンターウルフ“ です。


 アニメ、“ゾイドワイルドZERO” より、真帝国軍のゾイドライダー、ビクター・スピーゲルがドライパンサーに変えて登場したカスタムゾイド、

“M型 オオカミ種 ビクター・スピーゲル専用ハンターウルフ” が、

タカラトミーモール限定のゾイドワイルド列伝シリーズ第4弾として発売されました。


 前作のアニメでは中盤に頼れる仲間として登場したハンターウルフが、ZEROでは敵方に。

 しかも武装ゾイドとして改造され、終盤の強敵として登場しました。

 ファングタイガーも同じような立ち位置でしたね。

 このハンターウルフは限定的とはいえ飛行能力すら獲得するという好待遇(?)。

 初登場時、その禍々しいシルエットで飛び出してきたのはインパクトが強かったです。

 僕は、結局アニメは途中で挫折して全編通しては見ていないのですが、そういうシーンはうまい具合にピンポイントで見てたりします。まぁ、それもぼんやりなので記憶は曖昧なんですが・・

 まぁ、スピーゲルについては最初はセカンドシリーズから登場の新型に乗ってきて、そちらでの敗北後にこのウルフでの再登場となったわけですが、ドライパンサーが噛ませ犬ならぬ噛ませ猫っぽい感じになって不憫に感じたものです。

 最終的にはまた乗ったんだったっけ?


 レビューしてきます。


ボーン復元

 久々の猫化以外のボーンというだけで嬉しいです。

 列伝でも3連続でネコ科でしたからねぇ。

 イヌ科らしい(?)ピンと背筋の伸びた姿勢のよさはネコ科とは対照的。

 背中にはブラストギミックにも関わる特徴的な装備であるソニックブースターが。

 取り外し不可の内蔵式という点で、イヌ科はネコ科ほどの動作バリエーションが亡かったのは残念なところだったかもしれません。

 とはいえ、ネコ科もほとんど振り下ろしギミックだけでしたけどで。

 唯一違ったのがドライパンサー。

 尻尾は根元にストッパーがあるせいでほぼ動きません。

 なお、今回ボーンパーツへの塗装はなし。

 成型色はグレーシルバーという感じの落ち着いた色になっています。


復元完了

 外装、武装を取り付けて復元完了。

 帝国所属の武装ゾイドということで、目を覆うZーOバイザー月イカされた頭部外装が新規造形。

 加えて中距離用の射撃武装と機動性の向上、さらには限定的な飛行も可能とするブースターとウイングとしても機能するブレードを装備し、全体のシルエットも大きく変わりました。

 外装は、わりと明るめのブルー一色だった通常版から、これもガラリと印象の変わる暗めの色調。

 メインのグレーパープルを成型色で再現し、要所にダークブルー、ダクト内部などにメタリックレッドで塗装が施されています。

 目の上や四肢の外装、ソニックブースターを保護するレゾカウルのラインマーキングも綺麗にプリントされています。

 これまでの列伝シリーズでもっとも塗装、プリント箇所が尾々埜ではないでしょうか。

 若干色味は違いますが、方向としてはアルドリッジのタイガーと似たカラーリングですね。


 ブレードを展開するとこの通り。

 見るからに飛びそうという以外にも、ライオン型の専売特許だった感のあるブレード型武器を装備したオオカミ型というのもけっこう新鮮な印象。

 オオカミ型というと、旧シリーズのコマンドウルフやケーニッヒウルフなど、どちらかというと武装は射撃重視という機体が多かった気がするんですね。

 イヌ科まで広げても、ジークドーベル耶蘇の強化型のアイスブレーザー、そしてワイルドシリーズでもガトリングフォックスと、やっぱり射撃武装がメインだし。


 新規造形の頭部外装。

 外装自体の形状は通常版から変わっていません。

 目が露わになっていた段階でも非常にシュッとしていて格好よかったウルフですが、怪しく赤く光るバイザー装備でさらにニヒルさが加わって、よりスタイリッシュな印象に。

 頬に追加された装甲版もポイントですね。

 なお、例によって外装とバイザーは一体成型で、またアルドリッジのタイガーと同じく、眼球パーツを外した状態でないとしっかり取り付けられません。


フォースバレルガトリング

 本来はスナイプテラの装備である長砲身のガトリング砲を前脚外装に装備。

 砲口部分はシルバーで塗装されています。


全天候型ハイパワーブースター & AーZ超電磁ブレード

 背部ソニックブースターを保護する装甲、レゾカウルに装備された高出力ブースターと、その加速の際の姿勢制御ならびに斬撃武装、さらには限定的な飛行も可能とするブレードの組み合わせ。

 過去に改造武器セットとして発売されたものの成型色を変えたもので、さらにブレードには塗装も施されています。

 レゾカウルへの取り付けには新規造形のジョイントパーツを使用。角度や向きを変えることもできます。


 というわけで、新規造形を含めた追加パーツは以下の通り。

 ブースターの横に置いた小さなパーツが新規造形のジョイントです。

 ボリュームはそこそこありますが、既存の流用がほとんどという意味では少し物足りない。

 しかも、これまでの3アイテムから約1割値上がりしてますからね・・


兵器開放(マシンブラスト)・ファーストギア

 ブラストギミック自体は。当然通常版から変更はないのですが、帝国仕様で武装も追加されているので、一応マシンブラストということに。

 また、ハンターウルフのブラスト形態への移行には2段階あり、まず第1段階として背部のレゾカウルが上方に展開し、ソニックブースターが露出します。

 スピ-ゲルのウルフの場合はブレードを閉じた状態だと高さがすごいことに・・


兵器開放(マシンブラスト)・セカンドギア

 ファーストギアからレゾカウルとソニックブースターを前方に回し、さらにレゾカウルを左右に広げた状態。

 この形態ではソニックブースターから音波の鎌(?)ソニックシックルを繰り出しての遠距離攻撃が可能になります。

 ライダーの真後ろ・・というかほぼ背中が接する位置にまでソニックブースターが迫ってきていますが、本当、危ないよなぁ、これ・・

 なお、今度は左右の幅がすごいことに。

 後ろから見たほうがわかりやすいですね。

 派手ですなぁ。


 通常版の頭部外装と眼球パーツも付属するので、通常版のハンターウルフのカラバリとして組むことも可能です。

 これでも十分格好いい。

 Zキャップは帝国武装ゾイドのものですが。

 さすがにこちらの外装までは塗装されず、成型色のままですけれども。


電動アクション

 まずは通常形態で。

 口を開閉しながらの4足歩行。歩行ギミックとしては非常にシンプルです。ちなみに、ソニックブースターはブラスト形態への変形時に先端のパーツを押し込むことで連動ギミックは働く仕組みなのですが、ご覧のように通常形態でも同様にパーツを押し込めば連動するようになります。

 つまりブースターがどの位置にあっても先端部分は回転するということ。


 ブラスト形態でも。

 結局は途中段階でしかないファーストギアは割愛します。

 レゾカウルの上下動、そして先にも逝ったソニックブースターの先端部の回転可動が加わります。

 レゾカウルにけっこうなボリュームの追加物があるので、動作に支障が出るんじゃないかと不安もあったんですが、案外大丈夫でしたね。


比較画像

 通常版のハンターウルフと。まずボーン形態で。

 成型色が黒かグレーシルバーに変更され、爪やソニックブースターとの一体感が増しました。

 あと、Zキャップも帝国武装ゾイド共通のデザインに変更。こちらの性kしよくもシルバーになっています。

 ちなみに、通常版ウルフのキャップですが、すでにいくつかひび割れを起こしていました。

 いずれはボロボロに崩れるのだろうとは思いますが、旧シリーズのモノより劣化は早いかも・・


 外装および武装を取り付けて。

 カラーリングも相まって一気に悪役感が出ました。

 改造の方向性としてはウルフ本来の持ち味をより向上させるものなので、そういう意味ではディアス中佐のライガーとは正反対。

 このあたり、端役からゾイドに武装を施してきた帝国に一日の長があるのかもしれない。

 共和国は、とりあえず武装を積んどけ、という考え方のような気がしています。旧シリーズのときもそんな感じでしたね。


 ブラスト形態、ファーストギアで。

 高さが増して威圧感アップ。


 セカンドギアで。

 見ためのインパクトはかなり増していますが、こうなるとむしろブースターとブレードは邪魔なのか?


 武装、バイザーなしの状態でも。

 完全なカラバリですね。今回のものは夜襲仕様みたいな感じ。

 細部の塗装の豪華さがあらためてよくわかる。

 アルドリッジのタイガーと。

 ブースターとブレードのボリュームの分、ウルフのほうが大柄に見えますね。

 若干色味は違いますが、黒っぽいボディに値のような毒々しい赤の差し色というカラーパターンは共通。

 それが真帝国軍のイメージなのかと思いきや、リーダーは金ピカに乗ってくるしね(笑)。


 ブラスト形態(ウルフはセカンドギア)でも。

 ブラスト形態の派手さもウルフ軍配が上げる感じ。ネコ科はだいたい左右の拡がりがないので、案外地味なんですよね。

 前の乗機、ドライパンサーと。

 かつてオオカミからチーターに乗り換えた人もいましたが、ヒョウからオオカミに乗り換えたスピーゲル。

 そもそも彼専用の改造が施されていたこのウルフ。なるほど、武装の特性などには似た要素がありますね。


 ブラスト形態(ウルフはセカンドギア)でも。

 そういえば、ドライパンサーのブラストギミックも2段階でした。

 そしてネコ科で唯一武装が左右に広がる機体でもある。

 そしてソライパンサーもまた頑張れば空を飛べそうな感じも・・

以下、画像

 接続軸をずらしてなんとかポージング。

 なかなか格好良く決まりました。


 飛行イメージで。

 もちろんスタンドディスプレイなど想定されていないので、適当なスタンドに乗せてバランスをとっているだけですが・・

 このウルフは例外としても、飛行型のゾイドには飛行ポーズで飾れる専用スタンドとか付けてくれてもいいんじゃないかなぁ・・


 マシンブラスト・セカンドギアで。

 この状態でハイパワーブースターを前に向けることも可能。

 ただし、レゾカウルの造形と干渉するので、ぐるんと一回転させることはできず、前後が逆になりますが。

 これでもどうにか飛べそうな気はします。


 真帝国軍揃い踏み。

 しかし、スピーゲルはなんでずっと付き合ってやったんだろうか・・

 まぁ、最後の最後には見放したみたいやったけど。


 以上、“ZWR ビクター・スピーゲル専用ハンターウルフ” でした。


 劇中でもインパクトのあった空飛ぶ漆黒のオオカミ。

 追加武装こそ既存パーツの組み合わせですが、デザインとして非常に綺麗にまとまっていますし、なにより劇中のカラーリングを再現した塗装とプリントはシリーズ随一といっていい豪華さですから、単体のキットとしては非常に満足感のあるものになっていました。

 一方で、新規造形パーツはバイザー付きの頭部外装とブースター用のジョイントパーツのみなので、それらを期待していた場合はちょっとがっかりしたかもしれません。

 いきなり1割り近く値上がりしたこともありますしね。

 まぁ、同じタカラトミーのシリーズであるトランスフォーマーも値上がりしましたし、ほかにもいろいろ・・と思うと仕方のないことなのかな。

 あんまり価格とか販売方法のこととか言いたくないけど・・本当、この列伝シリーズの内容がアニメ放送時に、一般販売で展開できていたら、今の状況はまた違っていたのかなぁ? とかは思ってしまいますよね。

 アニメの出来うんぬんは置くとして。


 先日の話、某店舗のゾイドコーナーを占拠していたゾウさんの大群も、ついにいなくなってしまいました。

 すべて売れたとは到底考えにくく、ではどこに行ってしまったのか・・

 また別の店舗ではとうとう専用コーナーがなくなり、ガンプラコーナーの片隅に売れ残りの武器セットがいくつか置かれているのみになりました。

 寂しいね・・

 ゾイド、よくできた、いい玩具なのにね。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。