呼吸のアイディア(肩甲骨と筋肉編)

2017.06.28 13:09

こんにちは。さらです。

呼吸に関係する身体の仕組みを見てみる2日目です。


今日は、肩甲骨まわりの筋肉をみてみようと思います。


これは先日とあるボイストレーニングのワークショップに行った時のギモンがヒントになりました。

プロにも教えるというトレーナーさんはどんなことを教えているんだろう!と興味がわいて行ってきたのですが

ひょっとして身体の構造からすると間違いなのでは?ということがいくつかあって

そのひとつが、

発声にいい姿勢は「肩をぎゅーっと上にあげて、そのまま後ろに寄せて思いっきり下げる」ことがまず必要

というような感じの内容のものでした。


誤解のないようにしておきたいのですが、

その方のトレーニングやワークショップに文句をつけたいわけではなくて。

これはその人がうまくいった言い方や方法なんだな、ということは否定しません。

で、身体の基本構造は人間にほぼ共通しているので

その構造になるべく沿った事実を伝える方がベターだな、と思っています。


さて。戻ります! 

この肩をぎゅっとして後ろに寄せる動きに関係する目立つ筋肉を見てみようと思います。


まず肩甲挙筋さんと菱形筋さんです↓


肩甲挙筋は名前の通り肩甲骨を上に引っ張ります。

菱形筋は肩甲骨を背骨に近づける筋肉です。


そして僧帽筋さん↓片側を横向きに見ると僧侶の帽子の形に似ているから僧帽筋だそうです。


上部・中部・下部にわかれて、肩甲骨を背骨に近づけたり上下に動かしたりします。


それから、腕を後ろにあげることに関係する広背筋さん↓

身体の中で一番面積が広い筋肉です。


詳しくすると上記の動きに関係する筋肉は他にもあるのですが、

今回これらに注目したのは、(メインで大きいということと)

全て背骨(脊椎)からスタートしている筋肉 という共通事項があるからなんです。


筋肉には「起始」と「停止」があって、

起始が「支点」、停止が「作用点」です。

もっと分かりやすくすると起始が「引っ張る側」、停止が「引っ張られる側」、になります。


引っ張り始めが脊椎にくっついているということは、

肩をぎゅっとして背中の真ん中の方に寄せることは

脊椎に力をかけ、動きを阻害します。

脊椎は身体の軸で、軸から他の部位に枝分かれしていくので、

自由に動けないと全身の動きがイマイチになることになるんですね。


それから、呼吸そのものも阻害することになると思うので、それについてはまた明日、見てみようと思います(o^^o)

今日はぜひ、肩や腕と背中に関連した筋肉の場所をちらっと頭に残してください。



【おまけ】

僧帽筋がべたーっと脊椎についているのを前側から見えるように、

片方の肋骨と腕を外した図にしてみました↓



※ボイトレで上記の体勢をとらせたかった理由は

ブレスをしっかりとるため だと想像しています。

「胸を張る」「胸をひらく」って指導を受けた方も多いのではないでしょうか?

それ、実はあまり得策ではないよーって話を

次回肋骨の動きから考えてみる予定です。