今日はエリック・ドルフィーの命日
今日はエリック・ドルフィーの命日(1964.6.29没)です。
50年前、大学に入って上京したのですが、大体が校門の前を通り過ぎて大学の近くにあったジャズ喫茶という教室に通う日々でした。そこでマイルスやコルトレーン、エヴァンス、それから当時メキメキと台頭してきたハービー・ハンコック、チック・コリア、ウエイン・ショーター、フレディー・ハバードらを聴きながら大江健三郎、安部公房、倉橋由美子、吉本隆明らを読み、一杯のコーヒーを長い時間かけて飲みタバコをくゆらせていました。ビートルズやストーンズ、ディランもいたけど高校3年生くらいから聴き始めたジャズやボサノヴァが僕には新しかった!
そして初めてエリック・ドルフィーを聴いた時の脳天ブチ抜かれた衝撃は今でも忘れない。あの慟哭ともいうようなむせび泣く、吠える、いななく、叫ぶ、バスクラリネットの魂のプレイ。彼のアルトにも共通するけど、音程の跳躍が激しいアブストラクトなフレーズに独特な間。僕は勝手にクネクネフレーズと呼んでるけど。凄く前衛的だけど、あれはジャズの伝統的なバップのメソッドのなかで展開しているそうです...ね。案外評価の低い彼のフルートも僕は好きなんです。「You don't know what love is」なんかいいですね。
実は僕の徳間ジャパン時代にenyaの廉価版紙ジャケシリーズを発売しましたが、ドルフィーはBERLIN CONCERTSとSTOCKHOLM SESSIONSをリリースしました。今でも持っています。
ドルフィーとか言うと大学時代が甦るのですが、まあ田舎者の憧れというかコンプレックスだったんでしょうね。わけもわからずジャズを聴いて文学を読み大都会に浸り、都会の若者に負けないように、追いつかなきゃ!そんな気持ちだったのでしょうね。
*ブッカー・リトルとのファイブスポットは名演ですね
Eric Dolphy at the Five Spot - Fire Waltz