「描けません」と言われて・・・
2017.07.01 16:51
描画で、「描けません」と言われた時を思い出します。私は黙って、ジックリと壁のようになりました。定まらず話していたその子が、下を向いて、静かにしていたかと思うと、或る瞬間、手が自然に動き出して一気に描き始めたのです。まるで心が言葉支配からシフトした様に、描き続けました。
箱庭療法でも、トラウマで「眠れへん」と言っていた子どもは、最初砂を上から雨のように振らせるだけでした。私は壁のように座っていただけでした。その後、憑かれた様に表現をし続けました。
こうしてただ他者との壁を越えて座し、深いところでは何か共感していた経験から、マインドフルネスが想起されました。マインドフルネスの「慈愛の瞑想法」様な私の状態は、子どもに何か影響をし、子どもは表現したようです。
マインドフルネスを導入してアートセラピーを行うことは、こうした経験から経験的に効果がある事がわかります。
瞑想から表現へは、一見違う様ですが、マインドフルネスの「今、ここ」で想像する時、イメージの力が動きだします。
【参考:図解 マインドフルネス ―しなやかな心と脳を育てる―2016/6/13
ケン ヴェルニ、 中野 信子144頁】