Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

marco自転車タイヤショップ

SHIMANO WH-R501 をカーボンチューブラーホイールに改造してみました

2015.04.22 05:40

シマノの完組ホイールのなかでは最廉価の WH-501

ここ数年のうちにロードバイク完成車を購入した人のなかにはこのホイールがはじめての
ホイールだという方も多いんじゃないかと思います。

このホイールのコストパフォーマンスの高さには本当に脱帽で、破損したホイールを
修理するよりよっぽどこれ買ったほうが安価な場合があるので補修用とかでこのホイールの
恩恵を受けたお客様も多いです。

普通に走るホイールだし欲を出さなければこのホイールで十分なんですが、しばらく走ってると
もうこれ以上はがんばっても速く走れないななんて思い始めるとホイールでも変えてみれば
少しは速く走れるんじゃないかなと思ってしまうのは当然のことです。

そうしてホイールを買い換えてしまうとこの WH-R501 は不要ということになってしまって
世の中かなりの数の WH-R501 が家で眠っちゃってるんじゃないかと思います。



ここからは、自転車屋としてやりますよという提案ではありません。

あくまで自転車好きのオヤジがやらかしたな的な改造なので、これいいなと思った方が
いらしても当店がお手伝いできることはありませんので、やりたいと思われた方は
自己責任でご自分でやってください。

だから今回は、できるだけくわしく記載しときますので参考にしてください。


当店にもホイール修理の際に代替用ホイールとして使ってた使い古しの WH-R501 が
1セットあったので、先日どうにかこのホイールをうまいこと改造できないかなと考えて
思いついたのが、リム交換。

今回は、初めて使うカーボンリムですし予算もあるので試しに前輪のみの製作にしました。

普段から自分はチューブラータイヤを使ってるんで、チューブラーリムにして
どうせ換えるんだったら使い勝手のいいセミディープの 38mm 程度にしたいなと。

そうなるとリム単体で入手できるものはフルカーボンになってしまいますが、ここで
あんまりお金を掛けたくない。
そこで今回は、ノンブランドのいわゆる中華カーボンのリムを信頼できそうな深圳にある
ICAN BIKES というお店から購入して使ってみることにしました。

           



今回使用したのは WH-R501-30 でリム高が 30mm のモデルです、これでないと
スポークが使いまわしできません。

まずは WH-R501-30 の現状把握をしときますか。

   

  



今まで使ってた状態が Deda TRE RS 700x23c に Vittoria UL チューブの組み合わせで
トータル重量が 1163g とそれほど重たいわけでもありません。

ホイール単体重量が 879g で、これも 30mm ハイトとしては普通ですかね、それより
この段階でスポークテンションと振れをチェックしてみましたが、振れはもちろん許容範囲内
でしたがスポークテンションにはかなりバラつきがあり、最大 200N ほどの違いがありました。
この価格だとトルク設定した機械式レンチでの組立てでしょうからいたしかたありませんが
これがこのホイールの転がりがあまりよくない理由ですかね。

それでは、バラしましょう。

             



ここで各部品群の重さを量っとくことにしましょう。

リム: 572g ハブ:144g スポーク (20本):142g ニップル(20個):21g

やっぱりリムが重たいですね、ホイール単体重量の実に 65% を占めてますから
カーボンリムへの交換はかなり期待できますね。

それでは、加工していきます。

WH-R501-30 のスポーク長は、274mm です。今回使用する ICAN のカーボンチューブラー
リムのスポーク長は計算すると 265mm なので加工が必要です。

             



スポーク長を 9mm カットなんですが、この扁平スポークはプレーンな部分が多めに
残っているのでギリギリカットして使いまわしができます。
この長さを変えるのがネジ転造しないといけないので道具のない方にはむずかしいかと
思います。
できない場合は、使いまわしをあきらめてスポークを買い替えましょう。



スポークの用意ができれば後は組み立てるだけです。


             



できました。

今回は、せっかくなので真鍮製のニップルをアルミのニップルに換えました。
元々が R501 だったなんて誰も気づかないほどカッコよくなりました。
心配していたリムもかなり品質のよい物でしっかり均一にスポークテンションを上げること
できましたし振れもほとんど取ることできました。

ちなみに、リム単体重量:348g スポーク (20本):138g ニップル(20個): 6g


             



ホイール単体重量は、637g になりました、WH-R501-30 との差が - 242g ですね。

気になる予算は、細かくは書きませんが自分でやっておおよそ 23000 円程度でできました。
(もちろん WH-R501-30 の価格は含みません)


                



自分のお気に入りタイヤ、今は廃番になってしまった MICHELIN service course 28"x21mm
を使いました。

タイヤ込みのトータル重量は、911g でした。 WH-R501-30 との差が - 252g ですね。
もちろんホイールバランスを取ってウェイトを付けました。
ウェイトなけれが 900g 切ってましたね。

普段は自転車の重さは二の次だよななんて思ってて、250g 程度の違いなんてボトルの水
半分だよ、飲んじゃえば同じだからなんて言ってますが、今回はホイール、しかも外周部の
250g 減量は影響大きいでしょう。 回ってる部分の減量なんでハンドリングにも影響が
でるでしょうしね。


先日、背中をちょこっと切る手術して本調子ではないのでまだ乗ってみてないです。
だからインプレショッンはありませんが、フィーリングが変わったのは確かですね。


最後に、ここでノンブランドの中華カーボンリムは絶対に安心、安全ですよと言ってるわけでは
ありません。
細かな点検やホイール使ってて何か変だなと敏感に感じ取ることができない方は、現時点では
やめておいたほうがいいですよとしか言えません。