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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

ユスティニアス大帝1-皇后はストリッパー

2017.07.02 11:08

大帝ユスティニアヌスはバルカン半島の農民の子らしい。叔父のユスティヌスを頼って帝都コンスタンティノープルに出てきた。叔父は軍人で、優秀な彼を養子とした。そして518年、叔父は皇帝に登りつめ、教養を身につけた彼はその片腕となった。そしてその妻というのがまたすごい。

妻テオドラは、なんとサーカスの踊り子というか人気ストリッパー。下々の者で王妃に登りつめたシンデレラストーリーは結構あるが、さすがにストリッパーはめったに居ないのではないか?それだけ魅力があったのだろう。そして527年、ユスティニアヌスは皇帝となった。

皇帝は最初から、帝国再興を夢見ていたらしい。そのために内政を整え行ったのが有名な「ローマ法大全」の編纂だった。長いローマ時代では皇帝が勝手に勅令を出し、相互に矛盾していた。この法大全によって初めてそれが整理されて、解釈もつけ加えられたことは画期的といっていい。

さらに財政改革を行い、遠征の軍事費を準備した。その中には、高層住宅に住む金持ちに課税する「空中税」という現代的なものもあった。しかし、このような課税は帝国民の知ったことではなく、532年サッカー場からじゃない、戦車競技場から反乱が勃発したのである。

下はジャンジャック・ベンジャミンコンスタン作「テオドラ」