雷都(ライト)宇都宮
http://www.100sama.tochigi.jp/100sama/page.php?id=55 【らいさま】より
雷 様 天空から神が鳴らす夏の訪れ
栃木の夏の風物詩。らいさまが来たら、へそ隠せ!
熱い夏の日。急に空が暗くなって、冷たい風が吹いてきたら、どこからともなくゴロゴロゴロゴロ…。「ほら。らいさまがくっから、へそ隠せ」ってばあちゃんの言葉を合図に、ゴロゴロゴロピカーンって登場するんだ。そう、おいらの名前は「雷様(らいさま)」さ。“かみなりさま”じゃないよ、“らいさま”。ここいらではそう呼ばれてるんだ。
栃木県は、日本でも有数の雷の多い県。“雷銀座”なんて呼ばれることもあるんだ。宇都宮市の年間の雷日数は、関東で第1位。夏季に限ると、全国第1位の多さなんだ。その理由は地形にあると言われていて、北部に2,000m級の山岳があって、南東方向に山の斜面が開いているから、日射を強く受ける。そして夏季は南よりの風が吹きやすいから、強い上昇気流がおこっておいらが発生するのさ。
昔からとっても身近な存在だったからこそ、“らいさま”なんて愛称で呼ばれていたのさ。“かみなりさま”より、ちょっとかわいくて、かっこいいだろ?そうそう。もしおいらが鳴ったら、へそを隠すように頭を低くして、安全な建物にすぐ避難するんだぜ。そういう意味で、ばあちゃんたちは「へそ隠せ」って言ってたんだ。ばあちゃんの知恵ってすごいだろ。おいらが来たら、ちゃんとへそ隠して逃げるんだぞ!
雷 様関連情報
宇都宮市は、「雷都(らいと)」と雷を愛称に取り込み、地元産のお菓子の名前などに使用している。
栃木県内では、落雷による家電の被害に備えて、雷保険に加入している人が多いといわれている。
「雷様(らいさま」という呼び名は、栃木県のほか、福島県、茨城県の一部でも使われている。
https://neirof.com/7513.html 【風神雷神とはどんな神様?意味や由来をわかりやすく教えて!】より
風神と雷神とはどんな神様?
2020年の東京オリンピックとパラリンピックの開催を記念して発行する500円硬貨のデザインに、国宝の「風神雷神図屏風(ふうじんらいじんずびょうぶ)」が採用されることが決まりましたね。(※東京オリンピックとパラリンピックは2021年の開催となりました)
「風神雷神図屏風」は江戸時代画家、俵屋宗達(たわらや そうたつ)の最高傑作とも言われている屏風絵です。
オリンピック記念硬貨には「雷神」が、パラリンピック記念硬貨には「風神」が採用されます。
風神は風をつかさどる神として、古くから親しまれている神様です。
雷神は雷をつかさどる神で「雷様(かみなりさま)」とも呼ばれます。
屏風の風神雷神図はかなりインパクトのある作画で、右端に風神、左端に雷神と
左右の遠く離した位置に描き背景には何もなく金地の余白部分を天空とみなし
風神と雷神のみがダイナミックに描かれた構図は世界でも高い評価を受け、風神雷神がここまで知られる様になったきっかけだとも言われています。
現在では京都の建仁寺が所蔵しています
浅草の雷門
東京・浅草にあるお寺、浅草寺(せんそうじ)の山門は「雷門(かみなりもん)」と呼ばれていますが正式名称は「風神雷神門(ふうじんらいじんもん)」といいます。
門に向かって右が風神、左に雷神が配されていて、門の中央に吊り下げられた提灯には
「風雷神門」のと書かれています。
風神と雷神、それぞれの神様をもう少し詳しくご紹介しますね。
風神とは?風神は読んで字のごとく「風の神様」です。風をつかさどる神として古くから人々に親しまれ、よく裸に風袋(かざぶくろ)をかついで空を駆ける姿に描かれます。
風袋というのは風を吹き出す袋でこの風袋によって風雨をもたらすといいます。
日本最古の歴史書である『古事記』ではイザナギ(男神)とイザナミ(女神)の間に生まれた、志那都比古神(しなつひこのかみ)が風の神であると記されています。
また、奈良時代の歴史書『日本書紀』では日本列島にかかった朝霧をイザナギが息で吹き飛ばすと、その息が神となり風神となったとされています。
神の名前は級長戸辺命(しなとべのみこと)別名、級長津彦命(しなつひこのみこと)とされています。
古事記と日本書紀で共通しているのが「しなつひこ」なので、一般的にはカタカナ表記でシナツヒコを風の神としています。
古代の人々は、「風は神の息から生じるもの」と考えていて、「シナ(級長)」には「息が長い」という意味がありました。
風神は古代インドの最も古い聖典の一つ、「リグ・ヴェーダ」にも登場します。
当時のバラモン教で風神は風をつかさどり、悪い神を追い払い、豊穣や福徳を授ける神とされています。
のちに栄えたクシャーナ朝(1~3世紀)で造られたとされるコインには、風神の特徴でもある風袋を抱えた姿が描かれているそうです。
インドの神々は仏教に取り入れられ、風神もまた中国へと伝わりました。
世界遺産でもある中国の敦煌石窟の壁には風袋を持つ風神と雷神がセットで描かれています。
風神と雷神の間には戦いの神である阿修羅神が描かれ、風神と雷神が阿修羅を守っていると言われています。
風の神である風神は、台風のような大きな災害を起こす存在として人々の間で伝承されていきました。
風神は仏教では悪を懲らしめ、善を勧めて風雨を整える神として信仰されています。
農耕民族である日本人は、仏教が伝来する以前から農作物に多大な被害を及ぼす台風や
暴風を鎮めるために、風神に祈りを捧げ風神の怒りを鎮める風神祭が各地で行われてきました。
雷神とは?
雷神は雷を起こすと信じられた神です。いわゆる「雷様(かみなりさま)」ですね。
雷様の見た目は「鬼」で描かれ、頭に牛の角を持ち虎の皮の褌(ふんどし)をして
アーチ状の輪の形に連ねた太鼓と共に手にばちを持った姿で描かれています。
雷神が太鼓を打ち鳴らす時稲妻と雷鳴がとどろくとされ、「雷獣」という怪獣が落ちてくるとも言われています。
雷神は、「雷様」の他にも、「雷電様(らいでんさま)」「雷公(らいこう)」「鳴神(なるかみ)」とも呼ばれます。
雷神も風神同様、『古事記』や『日本書紀』の中でその誕生について書かれていますが、
平安時代の貴族であり政治家だった菅原道真(すがわらのみちざね)は亡くなったあとに、天変地異が多発したことから、「死して天神(雷の神)になった」と伝えられました。
菅原道真は学問の神様としても有名ですね。
雷神は民間のあいだでは雷様と呼ばれ「雷様は地上に降りてきて人のへそを取る」と伝えられてきました。
その際、「くわばら」と唱えれば、雷様から逃げられると言われていますが、この「くわばら」というのは菅原道真の領地であった「桑原」を指していると言われています。
風神雷神とはどんな神様?意味や由来をわかりやすく教えて! まとめ
風神は風をつかさどる神のことで、雷神は雷をつかさどる神のことです。
雷神は「雷様」と呼ばれ、他にも「雷電様(らいでんさま)」「雷公(らいこう)」「鳴神(なるかみ)」とも呼ばれます。
美術において風神と雷神は、日本では俵屋宗達の風神雷神図(屏風)を代表例に、
風神は風袋を伴い雷さまは鬼の様態で描かれます。
風神と雷神は台風などの災害が起こらないように祈ることや農作物の豊かな収穫を願って祀られてきたので、神社の社名に雷神と入っているところもあります。
風神と雷神は、はるか遠い昔からわたしたち日本人の暮らしととても密接な関係がある神様なのです。