ツァイガルニク効果の魔法を日常に活かす〜生徒に伝えたい心理学②〜
生徒に伝えたい心理学シリーズ第二弾です。
第一弾では社会心理学の父レヴィンの「行動方程式」を取り上げました。
そこで少しだけ予告をしましたが、
この【ツァイガルニク効果】も、レヴィンさんの提唱した理論が基になっています。
さすが社会心理学の父。偉大ですね。
それでは早速【ツァイガルニク効果】なるものを説明していきましょう。
名前が不思議だから、割とすぐ覚えられますね。
ツァイガルニク効果とは
【ツァイガルニク効果】とは、
「人は達成・完了された物事よりも、
達成できなかったことや中断していることの方をよく覚えている」
という効果のこと。
例えば、テレビではこの効果がうまく使われています。
「続きが気になるところなのにCM入れないで!」がまさしくそれ。
完了していない場面であえてCMを挟むことで、
視聴率アップ、ひいては視聴者離れを防いでいるわけですね。
一時期流行った「続きはwebで!」もその一例。
何かが途中だと頭に残ったままでモヤモヤするこの効果を、
上手に使っています。「未完了課題は頭に残る」から、
気になって気になって見に行っちゃうわけですね。
それでは折角のそんな効果を日常や勉強で活かしてみましょう。
ツァイガルニク効果の勉強への活かし方
勉強や家事やお仕事でもこの効果は利用できます。
「未完了課題は頭に残りやすい」ですから、
なるべく頭をクリアにするために、早く終わるものからどんどんと課題を終わらせていくと、
勉強や仕事の能率は上がります。
未完了課題は無意識の内に頭の容量を使いますからね。
その数が多くなってくると、物事を考える時の邪魔になります。
勉強力が勝手に消費されていくわけです。
未完了課題が多いということは、それだけ荷物を背負って走っているのと一緒。
まずはその荷物をおろして、本腰入れて他の課題に取り組みましょう。
どうしてもすぐに完了させることが難しい課題は、
「いつやるか」を決めてメモに残し、タスクキルしましょう。
それによって「頭に残っている課題」を減らせますから、
よりクリアな頭で他の課題に取り組むことができます。
なるべく未完了課題を減らす。スマートな日常を過ごすにはこれが大事です。
邪魔者を頭に置きっぱなしにして、大事な勉強力や集中力をダダ漏れさせないようにしましょう。
また、逆に、
この効果を習慣化に利用することも出来ます。
高難易度の問題集などを進めている時、
当日の学習の終わりに一問ほど問題を残して終わるのです。
すると、次の日に続きに取り組む際、
完了して新しい単元からスタートするよりも、すんなりと取り組むことができます。
これは「未完了課題は頭に残りやすい」効果を利用したオススメテクニックです。
家事でもお仕事でも、
「習慣にしたいけど毎日やるのは難しそう…」というものがある場合、
せっかくのツァイガルニク効果を活用しましょう。あえて途中でやめる。
それだけで次の日のスタートが心地よくできますから、
スモールステップ(業務を分解して最低限のところから始める)とも組み合わせて、
それが三日、一週間、一ヶ月、三ヶ月と続けば、習慣化の完成です。
どんなアイテムも理論も、要は使いよう。
先人たちが必死になって考えてくれた必殺技を活用して、
自らの目標達成を目指しましょう。
さぁ、まとめです!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ツァイガルニク効果。言いにくいですが、もう覚えましたよね。
恋愛やコミュニケーションにも使えるということで、
興味のある方はぜひググってみてください。
ちなみに、【ツァイガルニク】とは人の名前です。
レヴィンの『人は欲求によって目標指向的に行動するとき 緊張感 が生じ持続するが、目標が達成されると緊張感は解消する』という理論に基いて、
実験を実施し証明したのが旧ソビエト連邦のツァイガルニクさんだったとか。
変わった名前の人だからこそ、覚えやすくてラッキーでしたね。
本日はこれにておしまいです。
次回もなるべく日常で使え…
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
ほらね、気になったでしょう。