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gentleflow atelier

「いつかお出かけに行きたいわ」

2017.07.13 02:30

原画はこちら。↑

レポート用紙の裏に、鉛筆と、ピンクとブルーと濃い赤と黄緑の四色の、色鉛筆かクーピーで描かれた人物が一人。cherryが3歳になるかならないかの頃の絵です。


ママはいつもお料理をしている。

「いつかお出かけに行きたいわ」 


ポケットファイルに貼った付箋に、私の字のメモがあります。描きながら独り言を言っていたのを、書き留めたのだと思います。


cherryはとても口の早い子どもで、2歳になる頃にはかなりの語彙があり、いろいろお話しをしました。見た事や聞いた事はどんどん覚える、もの分かりの良い子どもでもありました。

2歳7ヶ月で妹が生まれたときも「嬉しいな嬉しいな」と小躍りして喜んで、"赤ちゃん返り"をする事もありませんでしたし、妹にヤキモチを焼くことも、いじめることも全くせず、聞き分け良く"良いお姉ちゃん"になりました。


それから、数ヶ月後に描いたこの絵が、今の私に、とても沁みています。


きっとその時もドキッとしたから、メモして残したのだろうけれど。


ママはいつもお料理をしている。

「いつかお出かけに行きたいわ」


そう独り言を言いながら、この絵を描いていたcherryを、抱きしめたいです。


柔らかい新芽のような、3歳のcherryを、余裕の無かった私は、大事に大事に慈しむことが出来なかった。

もう勘弁してよ。私は、こんなところに縛られてばかりいないで、どこかに出かけたいのよ!と、思った、その声を、幼いcherryは聞いていたのです。


この絵はママです。

いつもお料理をしていて、あまり相手をしてくれないママです。

身体に洋服の黄緑色をのせてから、彼女の言葉をベージュで入れました。


ごめんね。cherry。

今言っても遅いんだけど。

そして、あなた自身は、きっと、もう忘れているんだけど。




彼女を完全に踏みにじってしまわないで済んで、本当に良かった。

柔らかい新芽を、何とか、新緑の若木に育てることが出来て、本当に良かった。


いえ、違います。

彼女自身に、育つ力があった。

そのことに、深く深く感謝します。


そんなことを思いながら、この絵をトレースしました。

持ち手と裏はこんな感じ。↑


出来上がり。

可愛いわ。