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kojinkai

先生の弾いてる曲弾いてあげる。

2017.07.14 15:22

今日は珍しく一人でポツンと現れた学校帰りの生徒さん。

何をするわけでもなく、

「明日、ピアノの全国大会があるの。」と一言。


塾には電子ピアノが置いてあります。

ピアノがある塾なんて全国にどれくらいあるかな・・。

生徒たちの足元にも及ばないほど下手なので、

生徒の前で弾くのは気が引けますが、最近はやっと

慣れて、気兼ねなく弾けるようになりました。


緊張する気持ちを晴らすためだけに、

きっとやってきたのでしょうね。

私が弾いていたのは、”おやすみなさい”という曲。

生徒が「弾いてあげる」と言って、

さらっと弾いてくれました。

私は黙々と彼女が弾くのを聞き、

ただただその指の動きに見入ります。

これが、全国区のピアノか・・・と。


「あ、もうこんな時間!お母さんに怒られちゃう。

明日頑張りますね!さようなら!」


さっさと帰ってゆきましたが、

色々考えることが子どもなりにあるのでしょうね。

塾の場所が塾の場所なので、こういった生徒との

コミュニケーションというのも少なくはなくて。


その子にとっては微妙に遠回りな帰り道なので、

それなりに考えて塾の扉を開いたことと思います。


いろいろなことを同時進行で頑張る小学生は、

きっと大人が想像している以上に忙しく、

目まぐるしくいろいろなことを考えて行動しています。

そして、嫌々ではなく、全て大切なこととして捉え、

生きているのだということもよく伝わってきます。


イレギュラーな、日常的な生徒さんの姿に触れるにつけ、

こういった忙しい子たちの時間の一部を

私の授業に使ってくれ、それを価値あることだと

捉えてくれるということに重みを感じ、

一層頑張らなければならないと自覚したのでした。