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Ortipuccaとは?(意義と目的)

2017.07.15 14:34


改めまして、こんにちは。

初めましての方も、そうでない方も。

ダンサーのShimacoと申します。

このページでは、「踊る自発性劇場」Ortipucca(オルティプッカ)とは何なのか、どのような目的で立ち上げられたのか、を説明させていただきます。

少し長い文章になりますが、もしご興味がありましたら、ご一読ください。






私は、ダンサー・ダンスインストラクターとして活動しながら、昼間は高校の非常勤講師として働いています(ダンスじゃなくて物理を教えています笑)。

半端者ながらも、教育に携わる者として、人の成長のそばにいさせていただくやりがいのあるお仕事をしながら…自分にしかできない発信の形をずっと探していました。

これからの未来を作っていく子どもたちや、

そして大人たちが 「居心地の良い」世界を作っていくために、自分はどう行動していけばいいか、自分にできることは何か。

ダンスと教育に関わっている自分にしかできないことが何かあるんじゃないか、と考えていました。

そして、抽象的だったものがだんだん具体的になってきました。



学校現場やダンススタジオで、今の子どもたちと接していて、感じることが2つあります。 


まず1つは、

相手の気持ちや立場を「想像する」のが苦手な子が多いな、ということです。


そしてもう1つ。「みんなと同じようにできるように」求められ、居場所がないと感じていたり、自尊心を失ってしまっている子どもたちが多い。

かくいう私もそんな風に感じながら育った子どもの一人です。



教育の現場には「みんなができて当たり前のこと」という概念が何となくあって、子どもたちはしばしばそれを求められます。

けれども、そのあることが「できる」子が多くても、どうしてもそれが苦手で、「できない」子もいる。そしてそんな子には、他の才能があったりする…しかしそのことに気づかない人は多い。 


全てとはいかなくても、お互いの苦手な部分、得意な部分を理解してお互いを思いやり、フォローし合うようにして工夫していけば、完璧にとはいかなくても、何となくお互い居心地よく、過ごしていけるはずだと思うのです。(これは子どもの世界だけでなく大人の世界でも同じことのように感じます)



しかし、

現代の世の中は情報に溢れすぎていて、子どもたち(や大人たち)は相手の気持ちはおろか他の様々なことさえも「想像する」ということを忘れてしまっている。それがさらに、この問題点に拍車をかけてしまっているように感じています。 

(インターネットの普及やスマートフォン、テレビなど、先人が世の中を豊かにしようとして努めてくださった結果なので、それはとても素敵なことだと思うのですが、メリットがあればデメリットもあるのだと思います)




そこで、

「ロールプレイング」

「サイコドラマ」

という、教育の現場ではよく用いられる手法があります。

これらは、実際に自分以外の役割を演じてみることによって、客観的な事象の見方を身に付けたり、相手の気持ちを理解したりする学習方法です。この方法をとれば、想像するのが苦手な人も少しずつ練習していけるのではないか?と考えました。



そして、自分はずっと踊りをしてきたので、

「これに踊りを組み合わせられないだろうか?」という発想に至ります。



そうして生まれたのが踊る自発性劇場、Ortipucca(オルティプッカ)です。

「自発性劇場」という言葉は、サイコドラマの手法を考案し、確立させたヤコブ・モレノ氏の主宰した

"Theater of spontaneity"

からお借りしています。

まだ、実際に劇場の建物があるわけではなく、まずは私が発信させていただく場所…ダンスのレッスンやワークショップなど、皆さんと共有させていただく時間を通して、そういった集団を作っていこうと思っています。


ヤコブ・モレノ氏は心理劇を使う手法を取られましたが、Ortipuccaでは台詞なしで身体を使って役割演技をしていきます。

これが日常生活に様々な影響を及ぼすことを、自分自身が実感を持って体感してきました。


具体的にどんなことをするかというと…

最初はわかりやすく「他の生物の動きを真似て体で表現」したり、

そこからもっと緻密なもの…

人の細かい感情などを、「この感情を表現しよう」とはっきりイメージを持つところから始め、実際に体で表現していきます。ダンスは音楽あってのものなので、体ひとつで表現するわけではなく、音楽にも助けてもらいながらやっていきます。

そうすると不思議と想像力・共感力が身に付いてくるのです。



言葉にするとやっぱり難しくなってしまうので…興味のある方はぜひ一度体感していただくと「こんな感じか」とわかると思います。

想像力で作り上げた世界の中で遊びながら、想像力をつけていったりするのでとても楽しいです。そういうワークをすると、子どもはもちろん大人の皆さんも無邪気に楽しんでくださいます。笑



そして、想像力が身に付いてきたらその想像力を使って遊ぶ「舞台」で遊び、実際に表現していきます。



ショーを作ってイベントに出演したり、映像作品を作ったり。

作品を楽しんでもらうお客さまにも、想像力を使って遊ぶ楽しさに触れてもらえるような作品をみんなでゆっくり時間をかけて作っていきます。



これを読んで、Ortipuccaに参加してみたい、と思ってくださった方は、ぜひ参加してください。参加条件などはありません。誰でも参加していただけます。

ただ、「踊る」自発性劇場のため、身体を使います。身体づくりはダンスのレッスンを通して行っていくのでまずはレッスンを受けてみてください。

そして、参加してくださったからといってレッスンを毎週絶対に受けに来ないといけない、という訳ではありません。行きたいと思ったら来て、行きたくないと思ったら休んでください。(これが大事)

ストレスフルな毎日が続いて、自然に触れたい。と思ってふと自然豊かな場所に出かける、というような気持ちでレッスンに来てください。「こうしなければいけない」ということが多くて疲れるかもしれませんが、Ortipuccaでは、そんなルールはありません。



大きい作品を作るときは、参加していただいたら必ずご連絡します。参加してみたいタイミングのときに参加してください。

定期レッスン(現在は月曜20時~と土曜15時半[子ども向け])、17時~)に参加できないが参加してみたいという方には出張レッスンも行います。ワークショップも、少しずつ色んな場所で、変則的なスケジュールになりますが開催させていただく予定です。



そういった活動を通して、少しでも、みんなが居心地良く過ごせる世界を作っていく

お手伝いができたらいいな、と考えています。



長い文章にも関わらず、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。