FLASHFORGE Foto8.9sにしてやられた話
お久しぶりです。
此葉です。
WFに向けて出力を頑張りたかった12月、スペック的に良さげだと思って買ってしまった、FLASHFORGE社のFoto8.9sが原因で大幅に出力作業が遅れてしまっています。
Foto8.9sのレビューも兼ねて、今回一体どのようなことが起こったのかをお話したいと思います。
Foto8.9sはFoto8.9の上位機種?であり、Foto8.9にwifi機能、光源強化、扉式の蓋等の機能が追加された機種であり、日本代理店から購入できることに加え、消耗品についても自社供給なため安定性があると思い購入しました。
いざ届いて開封して確認してみると操作LCDが傾いて取り付けられていたり、プラットフォームの端が欠けていたり、フロントパネルの端っこが謎の粘着でネチャネチャしていたり、使用する前から既に不安の塊でした。まぁ、それでも3Dプリンタは出力物さえ良ければ問題無いと思いそのまま使用することにしました。
ちなみにLCDが傾いて取り付けられていることもサポートに問い合わせて見ましたが仕様らしいです。
3Dプリンタで有名なFLASHFORGEでも所詮はチャイナクオリティですね。
Foto8.9sにはwifiが搭載されており、FLASHFORGE社の自社スライサーであるFlashDLPrintを用いることでパソコンからwifiを通してデータを送ることができます。私はこの機能を使いたかったため、FlashDLPrintを用いてスライス作業を行うようにしました。
しかしChituboxほどサポート付けの詳細設定がなかったため、
Chituboxでサポート付け→STLエクスポート→FlashDLPrintでスライス
という形で出力を行うことにしました。
その方法で何回か出力を行った際、大きめの出力物において、サポート不足による出力失敗が目立ちました。
サポートについてはしっかり計算して付けているため、なにかがおかしいと思い、色々調査をしました。
その結果、FlashDLPrintにChituboxでサポートを作成したSTLファイルを入れるとモデル修復が行われ、勝手につけたサポートを消去されてしまうことがわかりました。しかもたちが悪いことに、全部消さずに数本だけ消されるため、何も知らずに出力をするとサポート不足での出力ミスのようになり原因を見つけるのが非常に困難でした。
モデル修復でサポートが消されるのならば、モデル修復をスキップすれば良いのではないかとも考えました。しかしその状態で出力を行うと今度はソフト上ではサポートが存在しているにも関わらず、出力時にサポートが出力されないという状況が発生し、まともに出力を行うことはできません。
更にFlashDLPrintの問題点はこれだけではなく、FlashDLPrintは殆どの出力パラメーターを設定することができません。
設定項目は レイヤー高さ、露出時間、ラフト露光時間、時間勾配層数 の4つのみです。
リフト速度もリフト高さも設定することができず、クリアレジンや透けやすいSirayaのfastレジンを使用する私からしたら必須項目が何も設定できずに非常に困りました。
そこで別の手段を考えました。
Foto8.9sの日本公式サイトには下のように多種類のサポート形式が記載されています。
低価格機を使用している人には馴染みの深いfdg形式も書かれています。
fdg形式にはリフト速度やリフト高さ等の情報も含まれているため、Chituboxにてfdg形式で出力を行い、USBにて本体に持っていくことでサポートが勝手に消える現象についても、リフト速度とリフト高さが設定できない問題を解決できると思いました。
しかし、対応データ形式一覧にかかれているにもかかわらず、実際のところ一番最後のsvgxファイル形式のみしか本体で扱うことができません。
もはや万策尽きました。
念の為、サポートにリフト速度やリフト高さを調整できる方法が存在しないか聞きましたが、本当に存在しないらしいです。その時、一緒に対応データ形式についても色々聞いた結果、最終的には返品という形で決着が付きました。
今回の1件から私は自社OS、自社スライサー、自社ファイル形式の3Dプリンタは絶対に買うべきではないと学びました。やはり3DプリンタはChituOS搭載の機体以外は信用してはいけなかったです。
とりあえずWF用の販売物については今週中にでもELEGOO SATURNを購入し順次出力を行っていく予定です。
今回の件が原因でもしかしたらミリアムの販売数が減ってしまう可能性がありますが、とりあえず頑張れるだけ頑張りたいと思います。
次は本申請の結果が出る12月末頃に更新すると思います。