Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

ここがすごいよ歌謡曲

Rockテイストなスコアの「傷つく世代」

2017.07.17 06:00

あまりロック系サウンドが好みではない筒美京平であるが、南沙織のシングル「純潔」のイントロ部分でV・モリソンの「Wild Night」のリフっぽいディストーション・ギターが登場する。さらにロックティストな「傷つく世代」ではE・クラプトンの「Layla」をイメージして弾いたという矢島賢のイントロとオブリガードなギターが印象的だ。

矢島は72年代以降の筒美作品には水谷公生とともに欠かせないギタリストで、彼の記憶によると同時期CBSソニーでは南沙織の他に、郷ひろみ、天地真理などを担当したという。水谷とツインでのワークも多いが、歪んだ音色のギターは矢島の象徴といってもいいであろう。

70年中盤には野口五郎からのラブコールでスタジオからライブまで田中清司とともに"GORO BAND"でのプレイが中心となるが、80年代には山口百恵や中森明菜でまた存在感あふれるイントロ・プレイを聴かせてくれるのが彼のギターなのだ。