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星空笑海

空に天井はない

2015.10.29 02:10

朝10時、畑仕事を終え、

おばあが作ってくれたお弁当を食べて

軽トラで向かったのは美ら海。




電照菊やサトウキビ畑を抜けて、

やかましく鳴くヤギや鶏や牛を通り過ぎると

誰もいない海に薄っすら曇り空。


曇り空でも砂は細かくて白くて、

海はエメラルドグリーンだった。



砂浜を散歩していると、

ところどころに見つけた穴。


『うへー、おもしろーい』


海よりも穴に夢中になっていると、

ちょこんと出てきた透明な蟹。



見えるかな?



ちっちゃな穴からは、ちっちゃな蟹。

大きな穴からは、大きな蟹。




こんなに砂浜は広いのだから、

欲張って大きな穴にしたら快適だろうに。




蟹は体の大きさに合った穴を掘って生きていた。



あれもこれも求めて、

もがいている人間とは正反対だ。




❝人生はイス取りゲーム

奪われる前に奪ってしまおう

余分に確保しとかなくては❞




そんな人間を、鼻で笑ってそうなほど、

”この穴さえあれば生きていける”

というシンプルな光景に希望を感じた。




そもそも人間なんてものは、

地球に置かれた一つの情報端末で、


始まりもなければ終わりもなく、

記憶という情報場にアクセスして

観測し、選択し、連携しイマココに在る。




そして関係性は記憶でしかなく、

私を定義する鍵も関係性にあること。



だって、友達とか恋人であるとか

契約書があるわけでもないし、

朝起きて、自分が自分であることも、

昨日までの記憶の観測からうまれる。



そして私たちは誰一人として、

太陽エネルギーを作ってもなければ、

空気すら生み出せる生き物でもない。



まして、自分の臓器すら

自分の意思で動かせるわけでもない。





なのに、

地球は人間が支配しているかのような

事業やメディアや威張り散らしたあり様は

地に足で立つ

これがどういうことなのか

ここから教えていく必要がある。





関係性が記憶であり、

それは自分を表明する鍵なのだから、

過去という記憶を無視してる奴らに

今を生きるなんて無理な話なんだ。




この瞳に、切り取り線が映る人には

空に天井が見えているんだろーな。



空には天井なんかないのに。



世界最大と言われる美ら海水族館の

ちっちゃな魚と泳ぐ巨大クジラみたい。



ぼぶちゃんねる⇩

カニが教えてくれたこと