賃貸マンションアパートの贈与の注意点
2021.12.16 07:25
これ以上資産を増やしたくないので、
そろそろ、息子に資金シフトしよう。
ワンルームマンションなら、
贈与税も安いだろうし・・・。
建物の贈与税は固定資産評価額だし、
貸家の場合は、その7掛けで大丈夫。
贈与税は自分で申告できそうだし。
待てよ。
2年に分ければ、
贈与税の110万円の基礎控除が
2回使えそうだし、
或いは、
息子夫婦に贈与すれば、
贈与の基礎控除は1年で合計
220万円になるし、
贈与税の心配なさそうだから
贈与の登記を司法書士に依頼しよう。
今年中に贈与登記が無事終了。
めでたし、めでたし。
というわけではない。
質問
敷金どうなってますか?
「ハイ、預かっている敷金も
いっしょ受贈者がもらいました」
この場合は大丈夫です。
前記のとおり、
贈与税の貸家評価額は
建物評価額の7掛けで。
そして、
複数年に分けて贈与したり、
受贈者を多くすれば、
贈与税額は下がります。
問題は、
「敷金わすれていました」
敷金って、
いずれ、借主に返還するのものです。
受贈者が贈与物件といっしょに
敷金を引継がなかったら、
受贈者が自己負担で借主に
返還しなければならなくなります。
この場合、贈与税では、
負担付贈与と認定され、
贈与税建物価格は、
時価から敷金を引いた額になります。
1棟まるごとオーナーチェンジや、
相続時精算課税贈与をした場合等
預かり敷金が多い贈与に関しては、
負担付贈与と認定されないよう
くれぐれもご注意ください。
なお、今回触れていませんが、
建物の取得費より敷金の方が多ければ、
贈与者に譲渡税が発生する可能性があります。
「敷金も贈与しましたか?」
年の瀬ですが、収益マンションを贈与した方
ご確認ください。
今回の参照URL
川﨑市麻生区新百合ヶ丘・稲城市
相続手続登記なんでも相談
司法書士田中康雅
クリスマスプレゼントがまだという方は
登記簿、納税通知書を