近付く地理テスト@小5地理
また、恒例のイベントが近づいてきました。
今日の授業が終わったグループは残すところ
授業があと1回。
畜産分野まで終了してしまえば、
その翌週は社会科のテストとなります。
今日は全員が得意とする野菜・果物分野。
授業というよりは会話、ゼミですね。
授業中、あらゆる説明を試みようとします。
ー「促成栽培だけどさ・・・」
「宮崎高知!
黒潮がもたらす風で冬でも温暖!
ビニールハウスで夏野菜を早作り!」
ー「まだ何も言ってないのだけど。笑
一応他の地域でも促成栽培やるからね。
施設園芸農業で有名なのが、
宮崎と高知ってだけだよ。
気候条件のみでも少しずつずらすのは可能。
暖かい地域は基本的に促成栽培が
ある程度可能になるね。
よく覚えてると感心するが、単純に
理解しすぎないように気をつけてみよう。」
ー「根野菜って基本的に寒い時期のものだけど、
北海道はいつ生産してると思われる?」
「春から夏にかけてかなぁ・・・
だって平均気温が低いから、遅くなるはずだから。」
ー「おお、いいね。だいたい路地で
育てている人参で、7月くらいらしいよ。
そんな風に、各県で有名な野菜だけ知るのでなく、
その出荷時期まで予測できるようになると、
この地図を見ていて楽しくなるよね。
じゃあ、この野菜はいつかな?この県はどうかな?って
先生だって君たちと問答して考えを聞くのが楽しい。」
ー「野菜で目立つ県って結構あるけれど、
この中で一番野菜で儲けてるところってどこだろうね?」
「え・・・?う〜ん・・・多分北海道。」
ー「なぜかね?」
「だって、広いから。」
ー「OK。では2位とか3位はどうなるだろうね?
我々が住む佐賀はどうだろうか?」
「多分だけど、この中なら千葉か茨城かな。
東京の人口が1400万人くらいって先生が
言っていたから、多分近郊農業をしてる
このへんの県が2位か3位になると思う。
佐賀は83万人くらいだから、17倍くらい
野菜が必要になると思うので。」
ー「近郊農業っていう視点、いいね。
2位は茨城。3位は千葉だよ。
なんか君たち、賢く地理ができるようになってきたね。」
「あたり!?やったー!!」
ー「ちなみに佐賀は生産額では23位らしいよ。」
「案外低いんですね・・・」
今回小学生に面白かったのは、
玉ねぎの話らしいです。
ー「玉ねぎが初めて日本に入って来たのは、
鎖国中の江戸時代らしい。ちょっと調べてみたんだけど。
長崎に初めて流入した玉ねぎは、
初めは観賞用として育てられたそうで。
佐賀は長崎の隣だけど、
佐賀が玉ねぎの有数の産地になった理由を
想像してみると、面白いね。
佐賀県人が、”食ってみた”ということか。
あるいは、長崎県人が調理をし始めて、
それが佐賀に広まったということか。
それ以外の理由か。
初めて食べられた玉ねぎは、やはり
生だったのか。それとも、ちゃんと
焼いたり茹でたりされたのか。
想像するだけでも面白い。
しかし、実際はどうだったのかは先生は
そこまでは知らないんだけどね。
もっと詳しい人に聞いてみないことには
解決できないことだってあるね。
先生は万能ではないのだから。」
小学5年生たちの授業の板書を見て、
そのあと来た中学2年生たちが絶句してました。
「これが、小5のレベルですか・・・?」
ー「ああ、公立入試解かせても、
地理分野の教えて来たところに関しては
その辺の中学生よりははるかにできると思うよ。
何せ、ただの暗記でなく、全てに理由が伴っている。」
さて、今回の地理テストはどう出るか。
前回のテストの結果を反省して、
まだまだ80点に乗らない生徒が3名いることから、
”対策のやり方プリント”までご丁寧にお渡しし、
一つ一つチェックを潰しながら試験範囲を
学んでいくという工夫までしました。
次は全員90点台を超えて欲しいです。
ただ塾内順位がどうこうっていうより、
誰より説明できる地理を学んで来ていて、
全員がそのレベルで確かに学んでいるという
実感としての数字が欲しいのです。
本当いうと全員満点になって欲しいのです。
そうであれば、この学年は全員が過去最高の完成度となり、
最も地理を思考できる学年になるということです。
この学年は、特に地理に力を入れて育てて来ました。
もちろん中核となる国数は外さず王道の指導をしますが、
試験対策の仕方とか、ただの暗記科目になりやすいこの
教科を正しく学び抜くことを通して、ただ覚えることなど
ほとんどないということを知ることとか、
そういうことを学べると思っているのです。