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愛は私の胸の中

2017.07.20 10:18

作詞・作曲:宮沢和史

Produced and Arranged by 宮沢和史 & 吉野金次

宮沢和史

―― 愛や理想は自分の中にある

 ステージで一緒に歌う歌を作ってよということで、喜納昌吉さんに作った曲です。「島唄」を作ったときに、本土の人間がこういう歌を発表していいんだろうかと悩みました。そのときに、どんどんやるべきだというエールを昌吉さんからいただき、背中を押してもらい、あの曲を発表したといういきさつがあったんです。見えない壁が本土と沖縄の間にはあったかもしれない。誰も触りたがらない、越えたがらない壁。でも昌吉さんは「君たち、こっちに来いよ」と誘ってくれたんです。

 愛や理想を人は外に求めるけど、実は自分の中にあるんじゃないかと、そんなテーマで書いた曲です。

FROM PRODUCER 吉野金次

―― アーティストのこだわり

 アルバムを聴くとき、「曲順」にまで気にかける人は少ないかもしれないが、アーティスト、制作者にしてみれば、これがなかなかの問題なのだ。「曲順には魔力がある」と言ったのは誰だったか……。今回のアルバム『SPIRITEK』はちからのこもった出来だけに、本人も配曲には大いに悩んだようだ。最大の悩みは、やはりなんといっても1曲目。

 『SPIRITEK』には僕は2曲参加した。

 矢野顕子とのデュオ「何もいらない」。いい曲を書き、力いっぱい歌う彼に、素早い反応を見せるアッコちゃん。一気にイマジネーションが湧き上がり、TAKE2でOKになった。彼女のピアノは楽器の概念を超えている。もう1曲は「愛は私の胸の中」。ヴォーカルに何度もチャレンジし、ついに華のある声で表情豊かに歌ってくれた。恐れ入る。“その人らしさ”は歌い手に、絶対必要な条件だと思っている。自分じゃない歌を歌えば、たちまち見抜かれてしまう。飽きられてしまう。

 「吉野さん、1曲目は『Pulse』。最後は『愛は私の胸の中』に決めました」と言って、最後のトラックダウンが終わったあと、彼は、1曲の録音のためブラジルへ飛んだ。

FROM ORIGINAL SINGER 喜納昌吉

―― 人類に平和の花が咲くことを

「愛は私の胸の中、愛はあなたの胸の中」このような言葉があれば、人類は戦争を越えられるという想いでこの曲を歌い続けてきた。産みの親である宮沢和史さんが、このハートを広げ、人類に平和の花が咲くことを願っている。

MUSICIANS

鈴木 茂 Acoustic Guitar, Electric Guitar

鶴来正基 Synthesizers

須川展也 Alto Sax

後藤勇一郎ストリングス

『RAINBOW MOVEMENT』

楽曲紹介 - 愛は私の胸の中

1993年にリリースされた喜納昌吉&チャンプルーズのアルバム『RAINBOW MOVEMENT』への提供詞曲。同アルバムには他にもう一曲、宮沢作曲の「地球の涙に虹がかかるまで」が収録されている。


・関連リンク

喜納昌吉&チャンプルーズ公式サイト - 「愛は私の胸の中」のオリジナルシンガーである喜納昌吉さんの公式サイト。