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Stock-Information

IGG(0799)の上昇は本物か

2017.07.23 00:44

トレード銘柄のIGGについて、2014年に初めてトレードしたことがあり、その後も気にはなっていた銘柄。3月に急に株価が上昇をはじめ5月には一気に12HKDとおよそ2か月で倍になった。要因もはっきりしており、昨年発売したロードモバイルの快進撃がはっきりと数字に表れたことによるところ。残念ながら、ちゃんと同社を注視していれば、そんなことは昨年末あたりにはわかっていたことで、先乗りしておいしいところをいただけたのにと悔やむところはある。


それはそうと、今後の展開を予想したい。PER33倍まで買われてきたが、2017年度12月決算ではこのロードモバイルの業績拡大が純利益で2.4倍くらいと予想される。とするとPERがまだ13倍程度ということになる。こう見るとまだ上を目指せるところにはあり、2段目のロケットは十分あり得るとの考えで高値ブレイクを予想して12.8HKDで先週月曜日にINすることとした。その後、タイミングよくブレイクし14HKDまで一気に上昇はしてくれた。もしこのブレイクが本物であれば18HKD(予想PER18倍程度)までは十分駆け上がれると思う。

ロードモバイルによる業績拡大はすでに織り込みであり、ここからはさらにこのタイトルが人気化するかどうかにかかっている。ゲーム市場では、売上高の圧倒的に大きな国である中国(ざっくり250億USドル/年)、アメリカ(ざっくり120億ドル)、日本(ざっくり40憶ドル)、イギリス(ざっくり30憶ドル)、韓国(ざっくり20憶ドル)のいずれかの国で上位人気となることが大切。ロードモバイルはこのうちアメリカ、イギリス、韓国でゲーム売上高ランキングそれぞれ13位、9位、14位と上位入りを果たしている。IGGが売上高3.2億USドル(2016年12月)と考えると、このインパクトはものすごい。日本にも昨年から配信しているが、この市場はいつも洋モノはダメで上位には浮上してこない。また、このほか数10ヵ国でTop10入りをしており、このトータルがアメリカ1国分に匹敵する売上と考えられる。以上からロードモバイル1タイトルの売り上げ高が年間5億ドル以上と見込まれているのも妥当なところ。


もしさらなる人気化を期待するなら、中国市場で人気化するかどうか。ここがもし他国のように上位に食い込めば株価はこんなものじゃすまない。ただ、中国市場も日本と同じように毛色が違い競合アプリが多く、今のところそこまで望めそうにもないと思う。

とすると、あとは何が株価を押し上げるのか。チャートとしては5月からの横ベース固めがきれいにできており、いかにももう一段上を目指しそうな雰囲気。これを読んでのINではあるが、勢いよく上昇するにはファンダメンタル向上の期待が必要。同社は余剰現金が非常に多く、配当性向も30%を超えるほど。今年もロードモバイル収益から余剰キャッシュフローが増え、これをうまく投資することが求められる。

要するにM&Aということになる。ここでビッグニュースが飛び出すことがあればということも期待としてある。うまくマーケットに入れていない中国や日本で相乗効果を狙える企業の買収や提携があれば面白い。いずれにしても勝負は投資家の飽きがこないうちにこういったニュースが欲しい。さすがにさらなる新規タイトルの大ヒットは短期的には望めないことから、この上昇が本物になるかどうかの見極めは次の1手ということ。